崔相英・在日大韓体育会会長の高麗大学名誉経営学博士号授与を祝う晩さん会が12日、都内のホテルで開かれ、体育会や同大学と学術交流協定関係にある早稲田大学歴代総長ら90余人が詰めかけた。崔会長は3月22日、高麗大から在日同胞として初めて同博士号を授与された。
高麗大日本校友会の尹健人会長は式辞で「崔会長は在学中の1969年の韓国国体でバタフライ100,200㍍の韓国新記録を樹立。国家代表選手に選ばれたことを皮切りに、現在も体育会会長として韓国のスポーツ発展に多大な貢献をしている」と紹介した。
また、在外国民の本国における選挙権除外問題について、崔会長らが04年に提訴、07年の韓国憲法裁判所の違憲判決を得て12年の総選挙から在外国民選挙権が認められた。その道を開いた先駆者として高く評価するとともに、個人名義の奨学金活動や早稲田大校友会との友好協定のほか、鉄鋼業界を担う企業家として韓国、日本、中国を繋ぐ架け橋の役割で事業展開したことも、大統領表彰につながったと披露した。
来賓あいさつで早稲田大の田中愛治総長は「スポーツ交流や研究だけでなく、多くの分野に多大な支援を受けた」と謝意を示し、民団中央本部の金利中団長は「崔会長の尽力で、500人を超えるオリニジャンボリー参加者が高麗大で運動会を楽しんだ。子どもらの心に残る大きな事業だった。今後もスポーツ文化をともに発展させていきたい」と崔会長にエールを送った。
崔会長は「学生時代は改憲反対デモなど激動の時代だった。『心の故郷』だと思い続けた高麗大の日本校友会会長を32年間務めてきたことが母校に認められたと思う。早稲田大との交流をはじめ社会貢献に努めたい」と決意を新たにした。
東京韓国学校の呉公太理事長が乾杯の音頭を取り、なごやかな祝宴が始まった。結びは高麗大の校歌斉唱で締めた。