同胞の皆さま、
2024年甲辰年新年が明けました。同胞の皆さまお一人お一人にとりまして新年が福多き年となりますよう、心からのご挨拶を申し上げます。
甲辰年は、青色の「甲」と竜の「辰」の組み合わせで、「青竜」を意味するといいます。青は新たな挑戦を表し、竜は想像上の動物で、我々祖先は雲をかき分けて昇天する竜のことを、福を呼ぶ縁起のいいものと見なし、王室を象徴する文様として使ってきたとされます。
こうした象徴性や意味合いから2024年は挑戦して達成する、福多き一年になりますことを祈願いたします。
旧年は韓日関係の歴史に一線を画した、意義深い年であったと思います。去る3月の強制徴用問題の解決策を発表して以降、7回の首脳会談及び6回の外相会談等かつてないほど緊密なハイレベル対話により、両国は信頼を回復し、韓日関係の完全な正常化が実現しました。
外交当局間の対話チャンネルが正常化し、全ての全省庁間の交流が活性化しました。さらに、輸出規制措置が解除されるとともにホワイトリストに復帰し、通貨スワップも再開されるなど両国間の経済協力関係も復元されました。
また、昨年10月まで両国間を約750万人が往来するなど人的交流もコロナ前の水準まで回復しました。
旧年の新年の挨拶で皆さまに対し、新年には駐日大使として韓日間の過去に関する問題について知恵を駆使して解決するとともに、経済、人的・文化交流等さまざまな分野における両国間の実質的な協力を深化・発展させていきたいと申し上げましたが、昨年一年を振り返ってみると、その時の約束事をきちんと履行してきたと思い、大きな達成感を覚えています。
韓日関係が、在日同胞の皆さまの日々の日常にどれだけ大きな影響を及ぼすのか、長くぎくしゃくしていた韓日関係が在日同胞の皆さまの生活をどれだけ苦しめていたのか、重々承知しております。
在日同胞の皆さまが日本国内で堂々と胸を張って生活できますように取り組むことが何より重要だと思い、韓日両国関係の発展に向けて努力してまいりました。
新年にも韓国大使館は、韓日関係をより未来志向のものに発展させ、我々同胞を支えるために最善を尽くします。
同胞の皆さまにも祖国への変わらぬご愛情やご声援を示して頂き、未来志向の韓日関係を構築していく上でお力添えを賜りたく存じます。
甲辰年新年を迎え、我が同胞社会の躍進、成長、及び発展を期待するとともに、同胞の皆さまの益々のご健康と、ご家庭のご多幸を心から祈念いたします。
駐日大韓民国特命全権大使
尹徳敏