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<コラム・布帳馬車>結婚式のどぶろく

 昔の結婚式は質素ながら盛大だった。テーブルにはどこであれだけの食べ物を仕入れてきたのか、と思うくらいのご馳走が並んだ。

 ある日、父の弟の結婚式が我が家で行われた。食材の仕込みや、豚肉を蒸すのは祖父の役目だった。伯母たちはトックを自分たちで手作りしていた。

 結婚式に欠かせないのが密造のどぶろくだった。母は早くからその仕込みに追われた。どぶろくは美味に仕上がった。親戚たちは喜び、豚肉を肴に舌鼓を打っていた。だが、父だけは不機嫌そうだった。当時、どぶろくを仕込む部屋は父母の寝室だった。このとき、父母がどこで寝起きしていたのか記憶にない。

 父はどぶろくの瓶を温めるこんもりした布団が鎮座するのを見るたび、怒っていた。警察の手入れも心配だったようだ。しかし、剛毅な母は父の諫言に耳を貸そうとはせず、父と派手なケンカを繰り広げていた。

 一方、祖母はというと、叔父が美人の嫁さんを連れてきたのがよほどうれしかったのだろう。どぶろくにほんのりほほを染めると「トラジ」を歌い、「アリラン」のメロディーに合わせて踊っていた。普段は物静かな祖母が浮かれて踊るのを見たのはそのときが初めてだった。

 60年代にはわが家の結婚式の酒は焼酎「男魂」に代わり、どぶろくを造ることはもうなくなった。歴史資料館を訪れ、どぶろく製造に使われた当時の瓶や関連する道具を見たとき、どぶろくをめぐって派手な夫婦げんかをしていたのを思い出した。(Y)

(2005.12.7 民団新聞)
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