在日同胞画家、呉炳学さん(86)の小品展が10月18日から26日まで、東京・中央区のギャラリーアート・ロベで開かれた。
民族色豊かな作品をはじめ、最近の水彩画、初めて絵付けした絵皿、油絵、「白磁の壺」「仮面舞」などの未発表作品など約50点が展示された。
戦後の在日の暮らしぶりを描いた木炭のデッサン(挿絵)は50年代の未公開の作品。労働者や当時を偲ばせる品々が、太い輪郭で生き生きと描かれていた。
呉さんとの付き合いが30年になり、今回で6回目の個展を開催した同ギャラリー取締役の石原京子さんは「日本もそうだが、韓国の方々はもっと苦労したはず。その当時の暮らしへの思いを出したと思う」と話す。
また、スケッチブックに残していたという水彩画の未発表の作品の中でも「両班仮面」(写真左)と「鳳山仮面」(同右)は、今にも動き出しそうなリアルな表情をしていた。
(2010.11.3 民団新聞)
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