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ふるきを温めて 篠藤 ゆり(作家)
 在日2世の友人で、小児科のクリニックを開業しているYさんという女性が、こんなことを言っていた。「うちに来る南米出身の日系人のお母さんたちは、日本人のお母さんより礼儀正しい人が多いのよ。どうしてかなぁ」

 私は以前ブラジルで日系2世、3世の人から、「日本人として恥ずかしくないようにと親や祖父母から言われてきた」という話をよく聞いた。たぶん移民1世たちは、礼節を重んじるのは日本人の美徳であると子どもたちに教えたのだろう。異郷にあるからこそ、かえって日本古来の精神を支えにしたのかもしれない。

「そういえば私が子供の頃、親に口答えするなんて考えられなかった。当時の在日家庭はどこもそうだったと思うけど、それって悪いことじゃないと思うの」と、Yさん。小児科医として毎日大勢の親子と接している彼女としては、いろいろ思うところもあるのだろう。大人にタメ口をきくのは当たり前。親も子どもに気を遣いすぎ、大事なことが抜けてしまっていると、よく嘆いている。

 「私は自分の子供を、大人や親をなめるような人間にはしたくないから、年上の人を敬うようちゃんと教えている。古い風習でも、いいことは残していくべきだと思うから。でも意識しないと、簡単に消えていくのよね」と、Yさんは言う。

 目に見えないものを、守り、伝えていくことは、確かに難しい。特に精神のあり方などというものは、時代の急速な変化のなかで、暴風雨にさらされているようなものだ。Yさんの言葉は、在日の若い世代も、そしてもちろん私たち日本人も、肝に銘じておく必要がありそうだ。

(2005.10.5 民団新聞)
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