| 13日から始まった在外国政選挙人登録。写真は在日大使館領事課内に設けられた選挙管理委員会の受付窓口
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「在日も見識高めよう」 申請者 南北平和確保にも関心 来年4月11日に投・開票の第19代国会議員選挙のための在外国民選挙人登録が13日から日本、米国、中国など107カ国158公館別にいっせいに始まった。韓国憲政史上初の在外選挙のための今回の選挙人登録期間は、来年2月11日までの90日間。登録申請手続きを終えた在外国民に限り投票権が与えられる。初日の13日、東京、大阪を中心に多くの在日同胞が登録を申請、初の国政選挙参加に強い関心と期待を示した。 来年2月11日まで90日間 東京都港区南麻布の大使館領事課内に設けられた選挙管理委員会の受付窓口は同時に6人の対応が可能。在日同胞はさまざまな思いを抱き選挙人登録に臨んだ。 まっさきに登録申請を済ませた東京都港区在住の1世の男性(77)は「感慨無量だ。死ぬまでに1度は投票したかった。これまで投票なるものは民団の選挙の時ぐらいだ。選挙権はもっと早く付与されるべきだったが、ともかくうれしい」と喜びを表明。 来年3月で19歳になるという3世の女性(予備校生)は、「自分にも投票権があると母から知らされた。祖父母も一緒に来た。投票できるようになって本当にうれしい。1票をきちんと行使できるよう、これからは韓国の政治についても関心をもって見ていきたい」と語っていた。 2世の50代の女性は「私たちの親世代はそれこそ無償で祖国のこと、故郷の発展を思い経済的、社会的に貢献してきた。それでも選挙権は与えられなかった。建国63年にしてようやく国政選挙に参加できるようになった。投票が楽しみだ」と述べた。 「明日の天気は変えられないが、明日の政治は変えられるという。民主主義は選挙を基礎にしており、一票の積み重ねで政治を動かすことも可能だ」と30代の3世の男性(団体職員)は強調。「国民の権利として与えられた貴重な1票を母国の政治発展のために大切に投じる」と誓った。 40代の2世の男性は「来年は韓国だけでなく米国、ロシアでも大統領選挙があり、中国ではトップの交代が行われる。北では3代世襲が進む。韓半島の平和・統一に大きな節目の年だ。1票を大事にしたい」と語った。 70代の男性(1世)も「私たちの願いである韓半島の平和確保と民主的統一推進につながるような1票にする」とし、「各党の対北政策についても関心をもち、投票の際の基準にしたい。万が一にも北韓の危険な対南政策と非人道的な人権抑圧を黙認、3代世襲と全体主義の延命に手を貸すことになってはならない」と戒めていた。 「4月の国会議員選挙に続き、12月には大統領選挙が控えている」と50代(2世)の男性は指摘。「在日も見識を高める時だ。韓国はもとより、南北の動向にも関心をもち、平和確保と民主政治の発展に少しでも寄与できたらと思う。本国の政治家・政党に、在日の関心事、権益擁護、地位向上問題にもっと真剣に対処するよう促すためにも投票する」と述べた。 東京都内の民団支部役員をしている60代の男性(2世)は「在日の存在感を示し、ひいては本国及び日本において在日の地位向上につながるよう、1人でも多くが登録して投票に参加してほしい」と語った。 (2011.11.16 民団新聞) |