【ソウル】柳佑益統一部長官は、就任1カ月に際して10月21日に行った記者懇談会で、リビアの独裁者カダフィ大佐の死亡に関し、「悲惨な最期を迎えたのは、核を放棄したからではなく、国民が見放したため」と述べ、「核を放棄することが利益になるという点を、北韓に説得しなければならない」と強調した。 昨年3月の海軍哨戒艦「天安」撃沈事件を受け、同年5月に政府が発表した5・24北韓制裁措置については、哨戒艦撃沈事件と同11月の延坪島無差別砲撃に対し北側が「こういうことは二度と行わないと約束し責任ある措置を取るまで」は維持することを明らかにした。 中断された南北離散家族再会については「どちらが先に提案するかは重要ではない。政策的準備が整えば北韓の事情を見守りながら先に提案してもかまわない」と述べ、「可能な限り早期に再会が行われるよう努力する」と強調した。 北韓警備兵による韓国人観光客射殺で中断されている金剛山観光の再開については、「現代峨山と北韓の金剛山国際観光特区指導局または朝鮮アジア太平洋委員会による実務会談が進められており、実務的な合意がなされれば、その合意に基づき当局間の協議も行われなければならない」との考えを示した。 南北首脳会談については「わたしが知る限り、李明博大統領には余裕がある。必ずしも首脳会談開催に執着せず、また排除もしていない。これは統一部長官にとっては大きな資産だと考えている」と強調した。 北韓への人道支援は、乳幼児や医療のための支援に向け努力する考えを示した。また、5・24制裁措置に伴い中断された開城での満月台(高麗の王宮跡)発掘事業や「キョレマル(民族語)大辞典」編さん事業については、北韓との接触を許可する方針だと明らかにした。 (2011.11.2 民団新聞) |