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イルボンで出会いのエッセイ<12> 金益見
連載がとりもつ同胞との出会い

 歯が痛い。

 歯の痛みというのは、どうしてこうも我慢ならないものなんだろう。出張に行った時に、突然痛み出した歯は、日に日にその存在をアピールし始め、すごい威力で私の脳みそを「歯が痛い」という気持ちでいっぱいにした。

 これは、正直恋よりスゴイかも知れない。もう四六時中考えてしまうのだ! 何をしている時も、歯の痛みを気にしている。

 私は、どんなことがあっても食べている時だけは食べ物のことしか考えないタイプなのに、そんな時でさえも、歯のアピールは止まらない。当たり前の話かも知れないが、食べている時に患部に触れた時の痛みは半端じゃなく、日ごろ恋焦がれている大本命の食べ物たちには申し訳ないが、今回の出張では歯に夢中だった。

 家に帰って来たその足で歯医者さんへ。私はかかりつけの歯医者さんがいないので、駆け込んだところは初めて行く医院だった。

 そこは、以前妹が韓国語教室で知り合った在日の先生がやっている医院で、遅い時間だったにも関わらず診て下さるとのこと。

 帰りの新幹線でも傷みと戦っていた私は、すっぴんで髪もボサボサ。ふと鏡を見ると死神に追いかけられているお婆さんみたいな顔になっていた。

 診療室に入って、「助かりました、ありがとうございます。今日はよろしくお願いします」と頭を下げると、先生は少しビックリした顔で、「いつも民団新聞のエッセイ見てます」と仰しゃった。

 ガーン! である。在日同士をどんな場所でもシュッとつなげてくれる民団新聞はすごい! と思いながらも、今は勘弁してーと思った。

 「いつもはもう少しマシな顔なんです! すいません!」と、謝ったその時だけは痛みを忘れていた気がする。

 その後の治療は素晴らしかった。

 先生は、歯を抜くことも神経を取り除くこともせず、「本来の歯の力を信じましょう」と少し削って汚れを取り除くということを数日に分けて丁寧に行った。

 治療を続けていくうちに痛みも治まり、人間の治癒能力と、専門家の手助けのちょうどいいバランスを知った。

 先生! 感謝しています。

(2008.6.11 民団新聞)
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