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<コラム・布帳馬車>ひとつ消えた「一世の灯」
 先日、父の姉にあたる叔母が、老衰のため84歳で永眠した。叔母は70歳代後半から体の不調をうったえ、自宅で寝たきりになった。80歳を超えてからは、移った先の老人ホームで看護婦や職員の方々から「オモニ」と慕われていた。

 叔母は面会に行くたびに痩せていき、死期が一歩一歩近づいているのが手に取るように分かった。

 最後のほうは食事を採るのもゼリーを飲み込む力もなく、1食に2時間を費やす程だったそうだ。

 訃報を聞いた瞬間、心の中にある「一世」という蝋燭の灯がひとつ、急に「ふっ」と消えたような気がして、とても寂しい気持ちになった。親族と老人ホームで知り合った在日の仲間だけの、ごく少ない人数で厳かに通夜が行われた。

 読経が終わると、父が一晩かけて書き綴った、5頁に亘る弔辞を読み上げた。

 内容は、韓国の田舎で育った弟(父)と姉(叔母)の幼い頃からの数々のエピソードから始まり、両親と離ればなれになり玄界灘を越え日本へ渡ってからの、幾多の苦難を乗り越えていく在日「一世」の人生の壮大なドラマがまざまざと描かれていた。弟(父)は続けて、姉(叔母)に捧げる歌、「アリラン」と「蛍の光」を力強く歌うと親族の嗚咽が墓前に響いた。

 告別式を無事に終えた今、「一世」らが乗り越えてきた苦難を噛みしめながら、在日2世として、この貴重な「在日の歴史」を責任をもって後世に伝えていくことを固く誓った。(C・S)

(2005.12.21 民団新聞)
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