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<社説>福祉事業へ本格的な取組みを
 介護保険制度がスタートしてから4年目を迎えています。そして3年ごとに各市町村が条例で改定する65歳以上の第1号被保険者の保険料は、ほとんどの市町村で増額されるとともに介護サービス料もこれまで以上に高くなりました。高齢者にとってはますます暮らしづらくなってきています。ましてや制度的に年金を受けることができない無年金者が多くを占める在日同胞高齢者にとってはなおさらです。

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無年金が大多数の同胞高齢者

 3年前に導入された介護保険制度の目的には、加齢に伴って生ずる心身の変化によって要介護状態となった方々がその有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう、必要な保健医療・福祉サービスを給付することにあります。介護保険が目指すのは、これまでの施設ケアから居宅ケアへの福祉政策の転換です。すなわち、地域コミュニティによるケアの確立です。

 介護保険が導入されてから各種の実態調査が実施されました。厚生労働省が行った2000年6月の調査では、日本の高齢者社会を反映してか老人が老人を世話する「老老介護」の実態が、また、自治労が2001年5月にまとめた調査結果では、高齢者の孤立がそれぞれ浮き彫りになっています。

 これは在日同胞社会も同様で、特に在日1世の中には排他的な日本社会の中で、それでも住み慣れた地域をはなれようとせず、家族と離れて暮らす高齢者が増えています。そして、地域でのつき合いも日本の人に比べて上手ではありません。従って、高齢者の孤立は日本社会より深刻だといえます。

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会館活用して自前のサービス

 これまで民団は、「キムチ」を食べながら故郷の言葉で世間話ができ、気兼ねなく過ごしたいという、1世たちの民族的なニーズに対応した介護保険の総合窓口設置や自前の在宅サービスが提供できる体制作りを提唱してきました。幸いに民団には、地域同胞コミュニティの拠点として支部・本部があり、その多くは会館を持っています。これら会館は、同胞社会の将来のために活用して欲しいと、1世たちが貴重な浄財を集めて建設したものです。まさにこの会館を有効に活用しない手はありません。

 この3年間で各市町村では福祉施設が充実し、現に利用している同胞1世も存在します。しかし、まだまだそれらの施設は敷居が高い、と足を運べない1世も多数存在します。自立して生活ができる人の老人福祉センター、介護が必要となった人のデイサービスを1世のニーズに対応させるには、自前のサービス提供しかありません。

 今求められているのは、「介護の社会化」に向けて日本の中で過酷な生活を強いられ苦労してきた在日1世世代に、残された余生を少しでも豊かなひとときが過ごせるよう同胞愛を発揮すべき時ではないでしょうか。

(2003.5.14 民団新聞)
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