今日、私たちは意義深い第94周年3・1節を迎えました。祖国独立のために苦難の道を乗り越えられた殉国先烈の崇高な犠牲と献身があってこそ、今の大韓民国があります。殉国先烈と独立有功者、そして遺家族の皆さんに深い尊敬と感謝をささげます。 私は大韓民国の第18代大統領として、先烈たちが残した高貴な意思を受け継ぎ、希望の新しい時代を開くでしょう。 3・1運動は、植民地という痩せた土壌に私たち自ら自主独立の基礎をつくった誇らしい歴史です。それが、臨時政府樹立と独立運動の継承につながり、ついに祖国の光復と大韓民国建国という尊い実を結んだのです。 1919年の今日、私たち2千万同胞は貧富も地域の区別もありませんでした。ただ熱い愛国心と祖国の独立に向かう熱望で一つになりました。 その間、大韓民国も内外の多くの挑戦と困難を克服し、国民皆が一つになり漢江の奇跡という神話を成し遂げました。世界で最も模範的に産業化と民主化の夢を同時に成し遂げました。これはまさに偉大な国民がいたためです。 私はその国民とともに、私が就任辞で明らかにした経済復興と国民幸福、文化隆盛に基づく新しい時代への力強い一歩を踏み出そうと思います。 尊敬する国民の皆さん! 94年前、私たちの先烈は「独立宣言文」で「子々孫々完全な慶事と幸福をいつまでも享受する」ために自主独立が必要だと力説しました。先烈たちが切実に熱望した国民幸福の新しい時代を開くために、私たちは内外の挑戦を機敏に克服しなければなりません。 今の私たちの経済は、量的には成長しても国民一人ひとりの幸福には結びついていません。私は創造経済を通じて新しい市場と良質な働き口をつくり、国民一人ひとりの幸福が国力の土台になるよう導きます。 福祉に死角が多いため老後が不安で、最低限の生活さえ不安を感じる国民が多くいます。新政府はオーダーメード型福祉システムを構築し、国民の誰もが基本生活を安定的に保証されるようにするでしょう。 私たちは5000年の輝かしい伝統文化を持っています。文化は全世界の人々と共有して交流するためのもっとも良い方法です。私は文化隆盛を通じて国民の幸福と韓半島の平和統一、そして幸せな地球村をつくるのに寄与しようと思います。 国民の皆さん! 歴史は自分をかえりみる鏡であり、希望の未来を開く鍵です。韓国と日本、両国間の歴史も同じことです。過ぎた歴史を誠実にかえりみる時、共同繁栄の未来もともに開くことができます。 加害者と被害者という歴史的立場は、1000年の歴史が流れても変わることはありません。日本が私たちとパートナーになり、21世紀の東アジア時代をともに導いていくためには、歴史を正しく直視して責任を負う姿勢を持たなければなりません。そうして初めて、両国は堅固な信頼を重ねることができ、真の和解と協力も可能になるでしょう。 両国の未来世代にまで、過去史の重い荷物を背負わせてはいけません。私たち世代の政治指導者の決断と勇気が必要な時です。 韓国と日本が痛みのある過去を一日も早く治癒し、共栄の未来にともに進めるように、日本政府は積極的な変化と責任ある行動をしなければなりません。 国民の皆さん! 民族の共存と共栄は祖国独立の旗を高く上げた先烈たちが3・1運動を通じて私たちに残した高貴な精神であり遺産です。 その間私たち大韓民国は6・25戦争をはじめとする北韓の数多くの軍事的挑発にもかかわらず、南北和解と平和のための努力を続けてきました。 私は確固たる安保を土台に、韓半島に信頼を積み重ねて幸せな統一の基盤をつくるでしょう。このためには何より北韓が正しい選択をしなければなりません。 北韓は核開発と挑発では何も得ることができず、孤立と苦痛だけを大きくするという事実を悟らなければなりません。北韓が核をあきらめて挑発を中止した場合にだけ、国際社会の責任ある一員になることができ、韓国、北韓の共同発展の道が開かれるでしょう。韓半島の信頼プロセスもまともに進めていくことができるでしょう。 私は北韓の挑発にはより一層強力に対応するものの、北韓が正しい選択で変化の道を歩もうとするならばより一層柔軟に接近するでしょう。北韓もその間の南北合意と国際的合意を尊重し、お互いを認める信頼の道を歩むよう望みます。それにより、1日も早く南北関係を正常化し、韓半島幸福時代をともに開くことを求めます。 尊敬する国民の皆さん! 大韓民国は私たちの先祖が血と汗で築いてきた大切な国です。私たちは必ず、殉国先烈の意に背くことないよう、大韓民国を先進隊列に引き上げなければなりません。 国民の皆さんも先烈の精神を再確認し、小さい差は乗り越えて共同体のための大局的な譲歩と分け合いの隊列に参加し、対立と分裂の現場に共生と和合の道が開かれるよう助けてください。 国民皆が幸せな希望の新しい時代をともにつくりましょう。 (2013.3.6 民団新聞) |