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ユネスコ(国連教育科学文化機関)は9月30日、アラブ首長国連邦のアブダビで開かれた無形文化遺産委員会で、韓国無形文化財の「カンガンスルレ」「男寺党ノリ」「霊山斎」「済州チルモリ堂燃灯クッ」「処容舞」を無形文化遺産の代表リスト一覧に追加登録することを決定した。韓国のユネスコ無形文化遺産はこれで、8件になった。
今回、無形文化遺産の代表一覧リストへの追加登録が決まったのは、27カ国の芸能、儀式76件。05年の第3回までの70カ国90件を含めて、77カ国166件となった。
これまで韓国は、「宗廟祭礼と宗廟祭礼楽」(01年)、「パンソリの詠唱」(03年)、「江陵端午祭」(05年)の3件が決定している。
◇カンガンスルレ(重要無形文化財第18号)。旧正月や秋夕(旧盆)に、女性たちが手をつなぎ、歌を歌いながら一つの輪になって踊る円舞。壬辰倭乱(文禄・慶長の役)のとき、李舜臣将軍が豊臣秀吉軍を討伐する際、沿岸地方の女性たちを動員し、高い山頂で松明を掲げ跳びながら歌い踊らせた義兵戦術が始まりという伝承がある。
またカンガンスルレという言葉は、1896年に珍島に島流しされたソンビ(朝鮮朝時代に学識と人格を持ち合わせ、儒教的理念を具現しようとした身分階級を示す言葉。士人、儒学者)が、女性たちが円になって踊る光景を見て、カンガンスルレと呼んだことに由来するともいわれる。
◇男寺党ノリ(重要無形文化財第3号)。朝鮮朝時代後期に、男性芸人が流浪の旅を続け、男寺党ノリと呼ばれる農楽や仮面劇、人形劇、綱渡り、曲芸などをを披露し、村の発展と健康を祈願した。
◇霊山斎(重要無形文化財第50号)。韓国の代表的な仏教儀式で、釈迦が法華経を説く際の姿を再現したもの。世界の平和と数々の念願が込められている。音楽、舞踊、演劇的要素が含まれ、芸術的価値も高い。へグムやプクなどを演奏しながら踊る。
◇処容舞(重要無形文化財第39号)。韓国の代表的な宮廷仮面舞踊。宮中舞踊で唯一、仮面をつけることで知られる。災厄や邪悪な力を追い払い、幸運を招くために行われるもので、五方を象徴する東の青、南の赤、中央の黄、西の白、北の黒を表す衣装を身につけた5人の男性が、ゆったりと舞う。
◇済州チルモリ堂燃灯クッ(重要無形文化財第71号)。済州島に古くから伝わる祈祷儀式で、海女の安寧と豊漁を祈願する。女性たちだけで行う祭り。海の幸、豚の頭、果物、酒などの供物を供える。ヨンガムと呼ばれる神に扮した神房をヨンガムノリでもてなし、最後に模造の船とともに送り出す。
(2009.10.14 民団新聞)
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