政府の費用支援策にも注目

　韓国がハリウッド映画のロケ地として、昨年から注目されている。

　韓流ブームの影響で、アジア映画のロケが韓国で行われたことはあったが、これまでハリウッド映画のロケが韓国で行われたのは、2011年6月にソウルの地下鉄江南駅周辺で撮影された「ボーン・レガシー」が唯一といえる。

　だが、韓国の映画関係者によると、今年は2作品以上のハリウッド大作のロケが、ソウルや仁川などで行われる計画だという。

　ハリウッドの関係者らが韓国に興味を持ち始めた背景には、韓国映画市場の飛躍的な成長が大きく関係している。韓国の年間映画観客動員数は11年の延べ1億5972万から12年は1億9489万人と大幅に増え、昨年は初めて2億人を突破した。昨年、レオナルド・ディカプリオ、ロバート・ダウニー・Ｊｒ、ブラッド・ピットらハリウッドスターの訪韓が続いたのも、韓国映画市場の拡大を視野に入れてのことだ。

　ある映画会社の海外マーケティング担当者は「韓国市場はすでに世界5位に入った。ハリウッドスターの訪問が続いた後はマーケティングの一環として、その国がロケ地に選ばれる場合が多い」と話す。実際、ハリウッドの著名監督が釜山を訪問し、ロケについて協議したという話も出ている。

　現在、文化体育観光部が実施している「外国映像物ロケーション制度」も改めて注目を集めている。韓国内でのロケ費の最大30％を支援するもので、12年は中国映画1作品、昨年は中国映画と日本映画を1作品ずつ支援した。

　同部は「韓国市場が拡大した上、韓流などで韓国に対するイメージが向上し、また、現場スタッフの能力も優れているため、ハリウッドをはじめ海外の映画会社がこの制度に関心を示している」と話す。

（2014.2.12　民団新聞）