地方本部 HP 記事検索
特集 | 社会・地域 | 同胞生活 | 本国関係 | スポーツ | 韓国エンタメ | 文化・芸能 | 生活相談Q&A | 本部・支部
Home > ニュース > 韓国ニュース
国民幸福国家へ創造経済を加速…朴槿恵大統領の新年構想(全文)
新年構想を発表する朴槿恵大統領

■□
経済革新3カ年計画
まず不合理を正そう

 尊敬する国民の皆さん。

 2014年甲午年が明けました。この一年、皆さんのご家庭に健康と幸福がともにあられるよう祈ります。

 さる一年を振り返れば、難しい経済状況の中で新政府を出帆させ、国民皆さんの困難を少しでも和らげるべく、昼夜を分かたず悩みながらも最善を尽くした一年でした。ですが、不足した点も多かったはずです。それにもかかわらず、信頼の情をおくってくださった国民の皆さんに心より感謝申し上げます。

 60年ぶりに戻ってきた青馬の年である今年には、成功的な大韓民国をつくり、経済発展を成し遂げて国家と国民に活力があふれ、跳躍する一年になるようにしていきます。

 尊敬する国民の皆さん。

 私は今年、国民の皆さんが成果を肌で感じられるように、私たちの経済の革新と再跳躍のための「経済革新3カ年計画」をたて、これを成功裏に導くことで、国民幸福時代を開いていきます。さらには、国民幸福時代のための必須条件として、南北分断による社会的な分裂とコストを減らすために、韓半島統一時代を開くための基盤を構築していきます。

 「経済革新3カ年計画」は、3大推進戦略を中心に実践して行くでしょう。最初に、私たちの社会に蔓延した非正常的慣行を正常化する改革を通じて、基礎が堅固な経済をつくります。

 この間、私たちの社会には非正常的なことがあまりにもたくさん積み重なってきました。原子力発電所の不正だけでも問題が多かったにもかかわらず、何十年もの間、国民の安全を度外視したまま放置してきました。

 切実に必要とする方々に支援されなければならない政府補助金は、各種の不正受給手法でたれ流され、国民の血税が浪費されています。このような不合理な点を正して、基礎が丈夫な経済をつくるために公共機関の正常化と財政・税制改革、原則が正しく確立された経済にするでしょう。

■□
改革への道すじ
放漫経営を許さず…環境・エネルギーを同時解決

 まず、公共部門の改革からはじめていくでしょう。今、公共機関の負債は国のそれより多く、一部の公企業は営業利益で利子さえ充当できなくなっています。企業だけの過ちではありません。政府の政策を一手に引き受けて借金が増えた部分もあるからです。

 水資源公社の場合、政府が4大河川事業を推進しながら、政府の財政負担を避けるために公社自らの財源で推進するようにしたことで、負債規模が急増し経営が急速に悪化しました。今後このような点も正すでしょう。

 ですが、公企業自らの放漫・便法経営も深刻な問題です。経営が不実であるにもかかわらず、成果給と過度な福利厚生費を支給し、無分別な海外資源開発や投資など見せかけの拡大に重点を置いて、類似・重複事業を不必要に推進したり、子会社を設けて身内を取りまとめる誤った慣行をいち早く正さなければなりません。

 原子力発電所の不正に見るように、部品の試験成績書を偽造したうえ、そのまま設置して国民の安全を大きく阻害し、昨年夏の蒸し暑さの中で国民にどれくらい大きい被害と苦痛を与えましたか。また、コレール事例であらわれたように、多くの公共機関で効率性と競争力を地に落とす放漫経営と雇用世襲までが長きにわたり成り立ってきました。

 このような問題に対する改革は、歴代政府が樹立されるたびに推進されましたが失敗しました。また再び、その前轍を繰り返し踏んで国民に負担を負わせ、国家発展の足かせとしてはならないでしょう。今回の鉄道改革をはじめとして、今年、公共部門の正常化に向けた改革が本格的に始まるでしょう。

■□
民・官合同で推進体

 二番目に、創造経済を通じて躍動的な革新経済を興します。昨年には、あらゆる部署で創造経済実践計画を樹立しましたし、私たちの経済を創造経済にはっきりと転換させようとベンチャー創業の生態系を強化して、オンライン創造経済タウンもつくりました。

 今年はオンライン創造経済タウンをオフライン現場で実現します。全国17の広域市・道に創造経済革新センターを設置して、優れたアイデアを持つ国民なら誰でも助言者の支援を受けて創業もでき、企業も競争力強化に助けを得ることのできるシステムに定着させるでしょう。

 ベンチャー企業と中小企業、大企業が政府とともにする「民官合同創造経済推進団」をまもなく発足させ、民間企業の主導の下に創造経済を導いていくでしょう。

 既存産業に新技術を接ぎ木することで、新しい価値と働き口を創り出すのも創造経済実現のための重要な課題です。農業と文化など既存産業に、科学技術とICTを融合して新しい製品とサービスを作り出す「創造経済ビタミンプロジェクト」をより拡大し、産業現場で融合の成果を直接的に体感することができるようにするでしょう。

 エネルギー環境分野は未来に備える重要な投資です。現在、世界的に問題になっている気候変化への対応と環境問題も、創意的なアイデアさえあれば、新しい価値と市場を創り出す機会に変えることができると考えます。

 そのために今年、温室ガス低減などの技術開発を拡大し、環境とエネルギー問題を同時に解決するための代案として、地域に適合する新再生エネルギーを活用して電気を生産し、販売もできる「親環境エネルギータウン」を造成するでしょう。

 今年中に3、4地域でモデル事業を推進して成功事例をつくり、地域の自発的な参加を通じて全国に広げていきます。それを通じて安定したエネルギー需給体系を構築します。

■□
内需の活性化
規制緩和を最優先…中小企業の海外進出後押し

 三番目に、内需を活性化することで内需と輸出がバランスの取れる経済をつくります。既存の製造業中心の輸出だけでは働き口創出は難しく、内需が生き返らないということが自明になりました。中小企業も投資を増やして活性化に寄与できるように支援します。 

 雇用創出力が高く、特に青年が好む保健・医療と教育、観光、金融、ソフトウエアなど5大有望サービス産業を集中育成するでしょう。中小企業と中堅企業の成長促進を助けるためには、成長段階別に経営あい路を解消し、資金、税制など企業の特性に基づき、オーダーメード型の支援を通して競争力を高めていくでしょう。

 さらに進んで、力量ある中小企業を新しい輸出の主役に育成し、大企業に依存してきた輸出競争力をいっそう高めます。その可能性はすでに、昨年の実績で確認することができます。中小・中堅企業の輸出増加率が大企業に先んじただけでなく、輸出品目も多角化されるなど輸出の質的内容が堅実になりはじめました。

 中小企業の海外進出をよりいっそう促すため、国内輸出機関が保有する海外市場情報を中小企業の実情に合わせてリアルタイムで提供しながら、輸出の全過程にわたって相談サービスを提供する予定です。

 協力中小企業が大企業と共同で海外に同伴進出するのはもちろん、大企業が保有している情報やネットワークを活用して中小企業の新市場進出も積極支援します。また、海外建設・プラントなどを輸出するのにおいて、オーダーメード型金融支援が成り立つようにし、金融の海外同伴進出を拡大して行きます。

 内需活性化においてサービス産業の育成は最も重要な核心です。サービス産業を生かすためにはまず、投資の最も大きい障壁である規制を解かなければなりません。今年、投資関連規制を白紙状態で全面的に再検討し、必ず必要な規制でなければすべて解除します。

 規制総量制を導入し、部門別に割当量を付与して管理します。「規制改革長官会議」を大統領が直接主宰し、分野別に点検しながら障害となる規制を解いて行くでしょう。

 このために、保健・医療など5大有望サービス業種に対しては、業種ごとに関係部署合同の特別作業班を設け、すでに発表した規制緩和政府対策を速かに履行して、許認可から実際の投資実行に至るまで投資家にワンストップサービスを提供するでしょう。

 このような計画が目標を達成し結果を出せるよう、政府はすべての力量を注ぎます。今後、「経済革新3カ年計画」が支障なく推進されれば、3年後、私たちの経済は潜在成長率が4%水準に高まり、1人当たり国民所得は3万ドルを超えて4万ドル時代を展望することになるでしょう。また、雇用率の70%達成に向け青年や女性の働き口がたくさん増えるでしょう。

■□
統一へ基盤づくり
核封じ 周辺国家と協力

 尊敬する国民の皆さん。

 今年の国政運営にあってもう一つの核心課題は、韓半島統一時代の基盤を構築することです。現在の南北関係はいつどの時よりも厳しい状況です。

 昨年の北韓は3回目の核実験を強行して、戦争挑発をはばかりませんでした。開城工業団地を閉鎖状態にまで追い込んだだけでなく、困難を克服して準備された離散家族対面を一方的に無に帰しました。そして、最近の張成沢処刑などによってよりいっそう予測不能になりました。

 来年は分断されて70年になります。私たちの大韓民国が世界で一段階さらに跳躍するためには、南北韓の対立と戦争威嚇、核脅威から抜け出して韓半島統一時代を開かねばならず、そのための準備に入らなければならないと考えます。

 統一時代を準備するうえで核心的な障壁は、北韓の核問題です。統一を遮るだけでなく、世界の平和を脅かす北韓の核開発は決して放置できません。

 政府は周辺国家と緊密に協力し、北韓の核能力の高度化を遮断して、北核の完全廃棄のための多様な方案を模索していきます。

 北韓が非核化のために誠実な歩みを踏み出すならば、南北と国際社会は、韓半島の実質的平和はもちろん東北アジアの共同繁栄のための意味ある協力ができるでしょう。

 政府は、北韓住民たちが味わっている苦痛と困難を和らげるために昨年、南北関係が難しい状況でも北韓住民に対する人道的支援を続けてきました。今年もこのような人道的支援を強化し、民間交流も拡大していくでしょう。

 昨年、4日後に控えていた離散家族対面が突然取り消しになったことはあまりにも残念なことでした。

 今度の正月を迎え、過去60年間も待ち望んで年老いた離散家族たちが対面できるようにし、心の傷を癒すことができるよう願います。北韓が離散家族の対面で誠意を見せ、南北関係に新しい契機がつくられればと思います。

 今後、統一時代を開いていくために「DMZ世界平和公園」を建設し、不信と対決の障壁を取りはらって「ユーラシア鉄道」を連結させ、韓半島を信頼と平和の通路にするならば、統一はそれだけ近づくことになるでしょう。

■□
さあ ともに前進
5大不安を解消して

 尊敬する国民の皆さん。

 政府は、国民の力量が最大限発揮されるようすべての焦点を合わせ、国民幸福と国家発展が好循環するように国政を運営するでしょう。特に、世代別に体験している入試、就職、住居、保育、老後など5大不安を解消するのに最善を尽くすでしょう。

 国民一人ひとりの力量を積極的に開発できる環境を造成するために、小中高生には自由学期制と進路職業教育を、大学生には創業に適した教育を拡大し、キャリアが途絶えた女性や引退者には生涯学習の機会を十分に提供するでしょう。さらには、女性たちが出産と育児によるキャリア断絶を味わうことのない国をつくります。

 尊敬する国民の皆さん。

 私は今後、国民の困難と苦痛を解決していくために、より積極的に各界各層の国民皆さんの声に耳を傾けます。世界各国は今、人類の未来を変える大きな変化に備えています。私たちも変化の流れに参加し、先導していくべきです。今年、私たちが推進する新しい変化と跳躍の道は、大韓民国の未来と繁栄のための前進です。

 国民の皆さん!

 世界のなかの先進韓国をつくり出すために、国民の皆さんにおかれては、成功的な経済発展を成し遂げられるよう力を集めてください。私も渾身の力を振り絞って、国民が幸せで活力ある大韓民国をつくって行きます。

 感謝します。

(2014.1.15 民団新聞)
 

最も多く読まれているニュース
差別禁止条例制定をめざす…在日...
 在日韓国人法曹フォーラム(李宇海会長)は7日、都内のホテルで第6回定時会員総会を開いた。会員21人の出席で成立。17年度の報告があ...
偏見と蔑視に抗って…高麗博物館...
 韓日交流史をテーマとする高麗博物館(東京・新宿区大久保)で企画展「在日韓国・朝鮮人の戦後」が始まった。厳しい偏見と蔑視に負けず、今...
韓商連統合2年、安定軌道に…新...
金光一氏は名誉会長に 一般社団法人在日韓国商工会議所(金光一会長)の第56期定期総会が13日、都内で開かれた。定数156人全員(委任...
その他の韓国ニュース
韓国伝統の4山寺…世界文化...
3寺は見送り 韓国が世界文化遺産への登録を申請していた「韓国の伝統山寺」7寺について、登録の可否を事前審査する国連教育科学文化機...
<訪ねてみたい韓国の駅29...
開業100年、世界遺産の玄関 歴史ある古都の玄関には、それにふさわしい風格が備わる。韓国の古都と言えば、新羅の都、慶州だ。その玄...
◆スーパージュニア 中南米...
 4月20日から27日にかけてアルゼンチン、ペルー、チリ、メキシコで行われた韓国の人気ボーイズグループ、SUPER JUNIOR...

MINDAN All Rights Reserved.