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祖国平和定着の先駆けに 第59周年光復節(04.8.18) |
| 来年の光復節60周年式典の共催を総連に呼びかける金宰淑中央団長(8月15日、東京・日比谷公会堂で) | まず在日の和合を…対総連提議に歓迎と期待
第59周年光復節慶祝式典が15日、全国各地の民団でいっせいに開催された。東京・日比谷公会堂で開かれた中央式典で中央本部の金宰淑団長は、慶祝辞のなかで朝鮮総連中央本部に対し、光復60周年を迎える来年には祝賀行事を合同で開催しようと呼びかけた。光復節式典の共催という初の呼びかけに、集まった約3千人の同胞は歓迎と期待を表明するとともに、6・15南北共同宣言に立脚し、南北和合協力事業と平和定着に寄与するなど4項目の決議文を満場一致で採択した。
東京本部の李時香団長の開会辞で幕を開けた式典で盧武鉉大統領は、慶祝辞(羅鍾一駐日大使代読)を通じ、「12年までに開城工業団地の建設が終われば、南北共同繁栄の基盤となる。秋には京義線の連結と道路の開発により、民族の血脈のみならず欧州まで連結する時代が来る」と未来を展望し、そのためにも核問題の解決が急務だと強調した。
金宰淑団長は「民団と総連が代表団を構成し、ソウルと平壌を共同訪問しよう」との提議のほか、同胞社会の懸案事項解決のための常設協議機構の設置も呼びかけた。
日本の各政党からも解放記念日を祝う来賓が相次いだ。自民党の下村博文副幹事長は「空前の韓流で韓国語の学習者も増えている。交流の扉をさらに開こう」と語り、公明党の太田昭宏幹事長代行は、「日本人だけの日本という考え方ではなく、共生と地方分権の観点から地方参政権の獲得に奔走する」とアピールした。
民主党の円よりこ副代表は「多様な生き方、文化を認め合う社会をめざすためにも在日に参政権が必要だ」と語る一方、過去の戦争が風化し「教科書問題」など心ない動きも起きていることに警鐘を鳴らした。社民党の田英夫議員も「日韓友好のためにこそ過去の歴史を正しく認識しなくてはならない」とクギをさした。
最後に、7月の参議院選挙で初当選を果たした民主党の白真勲議員が、「参政権獲得はもちろん、在日が同じ人間として生きていくために政治の世界で全力を尽くす」と約束し、喝采を浴びた。
続いて「祖国の平和定着に積極寄与」「全同胞の和合に尽力」「参政権獲得に全力傾注」「正しい歴史認識立脚の教科書採択」を盛り込んだ決議文を採択し、力強いシュプレヒコールで締めくくった。
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」「一緒にできることやろう」 団員たち受け止め
金宰淑団長の対総連提議に対して、会場の団員たちからは積極的に呼応する意見が相次いだ。
黄昌吉さん(54)=民団大田支部議長=は、「提議はあまりにも当然のことだ。在日として一緒にできることは、一緒にやっていくべきだ。総連には北韓からどのような指示が出ようと、自分たちで自主的に考え、判断すべきだ」と望んだ
呉昌熙さん(63)=体育会中央本部副会長=も「総連が賛成すれば歴史的な快挙だが、北韓の承認をもらえるかどうか。しかし、自分たちの考えで、素直に受け止めて欲しい」と語った。
申正意さん(58)=葛飾支部団長=は「建前を重んじる委員長レベルと一般の会員とは明らかに考えが違う。葛飾では商工人レベルで同胞和合の長い歴史がある。中央は拒否しても、末端では交流が進むだろう」と時代の流れを強調した。
(2004.8.18 民団新聞)
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