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「在日コリアンにとっていまだに参政権のないのは最も不都合な真実だ。自分は地方参政権よりも国政レベルの参政権がほしい。韓国政府に税金を払ってでも大統領選に1票を投じたい」
こう語るのは大阪生まれの40代3世。「世界に散在している在外同胞はなんらかの形で祖国に貢献している」のが理由だ。「在日コリアンは大統領になれないのか」と真剣に考えたこともあったというからおもしろい。
「ルーツは中国、先祖は韓国、生まれ育った母国は日本。奇妙なことに、日本にいれば日本人でない、韓国では韓国人でないと感じ、中国では韓国人だと思える」。不思議な感覚だが、そのような体験をした在日コリアンは少なくないだろう。
インターネットと関連した仕事上、「ビジネスに国境はない」との思いは強い。それでいながら、子どもたちには「国際人である前にルーツをしっかり持ち、韓国語も中国語も英語も話せるようになってほしい」と期待する。韓国語が話せずくやしい気持ちになった体験から、子どもにはまず韓国学校に通わせている。
韓国人丸出しの1世、親との葛藤で悩んだ2世。未来をどうすべきかは、3世こそが正念場だと語る。「孫の代の先祖帰り」と言われるが、3世のしっかり根を張ったアイデンティティーに、こちら(2世)はたじたじだ。
はたして、在日コリアンに参政権を認めるのは、日本が先か、韓国が先か。双方を競わせる方法が早道なのかも知れない。(Q)
(2007.5.30 民団新聞)
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