戸籍廃止後7年間で134万人増 登録基準地で初 在外同胞などを含む韓国籍の保有者数は世界で5434万人で、7年間に134万人増えたことが分かった。韓国法院行政処が10月27日、家族関係登録簿上の人口および新生児数を分析した結果を発表した。 それによると、昨年の新生児数は45万3000人で、特別・広域市区のうちではソウル・松坡区が最も多かった。 家族関係登録簿は戸籍制度の本籍が廃止されてから導入された。住民登録人口に含まれない在外同胞や住民登録抹消者なども記録され、原則的に韓国籍を保有する、すべての人が登録対象となる。 10月23日現在、家族関係登録簿に記録された人口は合計5434万6000人で住民登録人口の5128万4774人(9月30日現在)より約306万人多い。これは住民登録をしていない在外同胞や住民登録抹消者も含まれたためとみられる。 広域自治体のうち家族関係登録簿上、最も人口が多かったのはソウル特別市の978万3000人で、全体の18%を占めた。次いで慶尚北道(626万7000人、11・5%)、京畿道(586万2000人、10・8%)、慶尚南道(528万人、9・7%)の順となった。 また、韓国国民の4人に1人は、仕事などを理由に故郷を離れて生活しており、特に、慶尚北道、全羅南道出身者の首都圏・近隣広域市への進出が顕著であることが判明した。 家族関係登録簿の登録基準地は、かつて戸主制が存在していたころの「本籍」と同じ概念で、これを基準とする人口統計が出てきたのは今回が初めて。 登録基準地は、出生時の両親の本籍に基づいて記載され、事実上の「故郷」となる。しかし、登録基準地は個人が自由に選択・変更することができ、かつての本籍とはやや異なる。 家族関係登録簿の登録基準地を現在居住している住民登録基準の人口と比較すると、韓国の人口分布上、明確に異なる結果が出てくる。 住民登録基準では京畿道の人口が1233万人で最も多く、韓国の人口の4人に1人が京畿道に住んでいる計算になる。次いでソウル(1012万人)、釜山(352万人)、慶尚南道(334万人)の順だ。 進む都市集中化 本籍・故郷を示す家族関係登録簿の登録基準地と住民登録基準地の間の人口差は、過去数十年の間に起こった都市化が原因で生じた。ソウル、釜山、仁川など7大特別市・広域市と京畿道は、家族関係登録簿上の人口よりも住民登録人口の方が多く、他地域の出身者が流入していた。 一方、他の各道(慶尚・全羅・忠清・江原・済州)では、正反対の現象となっている。慶尚北道など8道の出身者が、故郷を離れて近隣の広域市や首都圏などに流出しており、その数は1380万人に上った。地方出身者が大都市に移動したり、首都圏出身者が非首都圏に移ったりするケースまで考慮すると、故郷を離れて暮らす人口はさらに増えている可能性が高い。 (2014.11.5 民団新聞) |