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地方参政権容認 早期立法化求め陳情(05.3.2) |
| 自民党の保坂三蔵議員(中央)に要望書を手渡す東京代表団 | | 自民党大阪府支部連合会に要望書を手渡す大阪代表団 | 最高裁判断から10周年
東京と大阪が代表団 「友情年」前面に全国展開へ
民団東京本部(李時香団長)と民団大阪府本部(金昌植団長)は1日、「地方参政権容認最高裁判断10周年記念集会」で採択された決議文と要望書を持って地元選出国会議員を訪ね、地方自治体選挙権付与法案の国会での早期成立を訴えた。このほかの民団本・支部でもこの日を期して各地で要望活動を展開していく。
民団東京本部は同本部と各支部、および婦人会東京本部などで70人の代表団を構成、衆・参議員会館に地元選挙区選出の自民、民主、公明、共産党の各国会議員38人を訪ね、要望書と決議文を伝達した。
主な訪問先は自民が中川雅治、木村勉、与謝野馨、小杉隆氏ら、民主が藤田幸久、宇佐見登、白真勲、蓮舫氏ら、公明は沢ゆうじ氏らの各議員事務所。各代表団は応対した議員に歴史的背景のある特別永住者であることを強調しながら、「韓日友情年」の節目に法案の早期成立をと訴えた。
一方、民団大阪府本部では代表団がまず自民、民主、公明、共産、社民の各党本部を訪ね、決議文と要望書を手渡した。各支部代表でも後日、手分けして地元選挙区選出の国会議員44人をくまなく回る方針。
民団が地方自治体選挙権付与法案の国会での早期成立を求めて、これだけ大がかりな陳情活動を展開するのは、昨年4月の国会陳情活動以来1年ぶりのこと。
今月末までに全国で10年前の原点に立ち返った地道な陳情活動を進めていく。
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決議文(全文)
日本に定住する私たち在日韓国人一同は、「地方参政権容認最高裁判断10周年記念集会」を開催し、住民としての私たちの強い願いである地方自治体参政権の一日も早い実現をめざして、運動を粘り強く継続していくことを確認しました。
私たち在日韓国人は戦後半世紀以上、日本社会の地域住民として生活し、納税の義務を果たし、この間、地域社会の発展に応分の貢献を果してきました。
しかしながら、私たちには、地域社会で「住民」として住んでいる街を暮らしやすくするための意思決定の最も重要な手段である地方自治体選挙への参加の道がいまだ開かれていません。
私たちに対する地方選挙権の付与は違憲ではないとした最高裁判断から10年目にあたり、私たちは、不当な国籍差別を許さない、人権の保障された社会を実現するため、また私たちの子供たちが日本社会で安定した地位と繁栄を得られるよう、地方参政権の早期実現を求め、次のように決議します。
一、私たちは、国会が最高裁判決と1,500に及ぶ自治体で決議された意見書を尊重し、民主主義のルールに則って、永住外国人住民への地方選挙権付与法案の審議を速やかに進め、早期に立法化するよう強く求める。
一、私たちは、地方自治体が地域住民である永住外国人の住民としての基本的権利を保障し地方参政権を早期に付与するよう、政府及び国会に強く働きかけるよう求める。
一、私たちは、日本政府が地域住民として定住する韓国人の歴史的経緯を踏まえ、特に本年が韓日国交40周年であることを記念し、また日韓友情年であることから、地方参政権付与の措置を早期に講じるよう強く求める。
一、私たちは、日本政府及び国会が21世紀の日本の国のあり方として、また差別のない共生社会の実現のため、定住する外国人住民が地方自治体選挙に制度的に参与できる法律を一日も早く整備するよう強く求める。
2005年3月1日
地方参政権容認最高裁判断10周年記念集会参加者一同
(2005.3.2 民団新聞)
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