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<コラム・布帳馬車>我が家なりの祭祀を
 子どものころ、祭祀でいい思いをしたことはなかった。夜、すっかり寝付いたころに母親から起こされたからだ。お膳に所狭しと並べられた料理、ごちそうを前に「なんでこんなつまらんことをしているんだ」と不満に思っていた。

 それが年を重ね、気がついたら父親の亡くなった時の年齢を追い越していた。そうすると、子供心に拒否していた祭祀が懐かしく思えるようになったのだ。生前の父に想いをはせる時間も増えてきたようだ。

 夏はよく荒川で体を洗ってもらった。銭湯代を節約するためだったのかもしれない。毎日休まず朝5時に起きて、日の暮れるまでまさかりのような刀でトタンをはがしていた父。酒が唯一の楽しみで、飲み出すと酔いつぶれるまで飲んだこと。想い出は尽きない。

 実家では長兄が日本人と結婚、日本国籍を取得したためか、いつのまにか祭祀をしなくなった。もし祭祀を続けていれば、父のことを高校生になった我が息子に語ってあげられるのにといつも考えてしまう。

 このままでは、私が死んでも息子が祭祀をしてくれるという保証はない。我が家でも父の命日には父の好きだったお酒やたばこ、お供物などを並べ、形ばかりの祭祀をできないかと考える。そうすれば息子に「在日」をたくましく生きた父のことも語ってあげられるというもの。

 これは「在日」の歴史を忘れず、語り継ぐためにも必要だ。形式にこだわる必要はあるまい。

(K)

(2003.10.1 民団新聞)
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