堅実なノルウェーが1位 ムーディーズやフィッチなど世界大手格付け会社が韓国国債の格付けを相次いで引き上げる中で、海外投資家による韓国への投資が大幅に増えている。韓国債券市場の対外信用度を高める動きと期待される一方で、海外投資家による株式などへの急速な流入がウォン高を招くとの指摘もある。 ウォン高への懸念も 金融監督院によると、年初から9月19日までに海外投資家が買い越した株式・債券額は約40兆ウォンに上った。内訳は、株式が15兆1000億ウォン、債券が24兆9000億ウォン。 海外投資家らは欧州債務危機の再燃を受け、4月からの3カ月間、株式を売り債券に変えるケースが相次いだが、7月から再び株式買いが目立ち始めた。海外投資家による保有残高は、同18日時点で492兆3485億ウォン(株式404兆6937億ウォン、債券87兆6548億ウォン)と、過去最大を記録した。 投資専門家らは、ウォン建て債券の場合、欧州や米国、日本などに比べて金利が高いうえ、国家財政健全性も良好なため、外国人にとって投資しやすい安全資産と見ている。 今後、ウォンが値上がりする可能性が高いとの予想も韓国への投資を増やしている。 そのような中で注目されているのが、ノルウェーの投資だ。昨年までの韓国債券購入額は1900億ウォンにすぎなかったが、今年に入り、2兆7460億ウォン分を購入、本年の債券純投資国1位になった。 欧州連合(EU)非加盟国のノルウェーは、揺れ動くユーロ圏とは違い堅調な経済成長を示している上に、世界5位の石油輸出国として潤沢な資金を抱え、優良国債に積極的に投資している。それも、5年以上の長期国債への投資が中心だけに、韓国債券市場の対外信用度をさらに高めるものと期待されている。 新韓金融投資の研究員は「格付けの引き上げを後押しした韓国政府の債務負担能力の強化、外貨準備高の拡大、北韓崩壊リスクの減少などが外国人の関心を引いている」と分析している。 欧米や日本が金融緩和策を打ち出したため、国債などを購入する動きがさらに活発化しそうだ。ただし、外貨建ての投機資金が急速に流入する場合、株式・債券市場が過熱し、ウォン高を招くと同時に輸出に悪影響を及ぼす可能性があり、新たな不安要因になりかねない。 (2012.9.26 民団新聞) |