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色調・風合いに妙…韓紙工芸の金雅子さん
金雅子さん
金雅子さんの作品。伝統的な色使いと脱色してアンティーク風に仕上げた小箱
韓国の伝統料理「九節板」の八角形の器を再現

潤いの小物・家具に
子らにも伝えたい伝統文化

 「日本で韓紙工芸をやる人をもっと増やしたい」。結婚後、韓国人の夫の姓を名乗る日本人韓紙工芸作家、金雅子さん(38、奈良県奈良市)は、自宅で「韓紙工芸教室」を開くほか、神戸や奈良などの文化センターで指導している。今後は子どもたちに韓紙工芸作りを体験してもらい、将来、韓国と日本の交流につなげていってほしいと話す。

人気も高まるハンドメイド

 昨年9月23日、NHK教育テレビ「すてきにハンドメイド」に出演し、宝石箱の技法を紹介した。放映後「すごい反響があった」と驚きを隠さない。

 韓紙工芸は韓国の伝統的な手法で作られた韓紙(こうぞの木の皮を加工)を用いたもので、土台となる厚紙に貼り、切り出したいろいろな文様を重ねていく。

 韓紙工芸独自の伝統美を持ち合わせながら、コースターや針箱といった小物、ランプシェード、中型の箪笥など多彩な作品が比較的容易に作れる上に、実生活で使えることから年々、人気は高まっている。特に近年は縁起の良い伝統模様を使ったり、アンティーク調の物を好む人が多いことから、漂白剤を用いた技法にも挑戦している。

 「古くなった家具やカラーボックスに装飾の伝統模様を貼れば、素敵なインテリアデコレーションにもなるし、エコとしても活用できる」と、用途はまだまだ広がりそうだ。

 韓紙工芸との出会いは25歳のとき。1年留学したイギリスで知りあった韓国人の夫と結婚後、6年間暮らした韓国でだ。

 もともと、花屋を夢見ていたほど、綺麗なものに心惹かれる。韓紙工芸の色使いや手すき紙の温かさ、風合いに魅了された。その後、韓紙教室で1年半を費やし技術を取得した。

 帰国後、08年から自宅で「韓紙工芸教室」を開講。現在、約30人の生徒に教えている。受講生の小林美弥さん(46)は、「優しい先生で、何度同じことを聞いても嫌な顔は見せず、丁寧に教えてくれる。美しい韓国の伝統工芸の虜になって、今では韓国語教室にも通っている」と話す。

普及めざして講座拡大の夢

 雅子さんは今後、教室を拡大し、初心者から上級者までのコース、さらに体験コースを設けて体系的に教えていきたいと、来年中の開講を目指して、着々と準備を進めている。

 「日本のなかで韓紙工芸に触れる人が多くなってきた。最初に教えた方が数人、今も続けている。その方たちが地元の人たちに教えて、韓紙工芸に親しむ人がもっと多くなることを期待している」

 以前、隣の国の美しい文化を知ってもらいたいと、親子の体験教室を開いた。「小さいころから韓国の伝統文化を体験して、後々の交流につながれば」と、子どもを対象にしたクラスも視野に入れる。

 「韓国の色合わせは独特で素敵です。韓国に行くたびに色の変化があり、生活のなかで取り入れやすい物が提案されている。常にアンテナを広げて感覚を磨いている」と、新しい情報を求めて韓国と日本をワッタカッタ(行ったり来たり)している。

(2011.11.16 民団新聞)
 

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