韓国民主化運動という激動の時代に生まれた、名優アン・ソンギ主演の2作品が今月と7月、東京・新宿区のK.s cinemaで連続公開されている。 「韓国ニュー・ウェーブ、再発見」と題し、日本で抜け落ちている80年代の韓国映画を紹介する企画として、アン・ソンギの初期2作品が選ばれた。 従来の作風とは異なる韓国ニュー・ウェーブの到来を告げた記念碑的な作品と評される、イ・ジャンホ監督の「風吹く良き日」は、発展途上にあったソウルの街の喧騒のなかで生きる、若者の姿をリアルに描いた作品。 また、84年に韓国国内最高観客動員を記録した大ヒット作、ペ・チャンホ監督の「鯨とり ナドヤカンダ」は、売春宿で出会った失語症の少女を救出するために、売春宿の主人らに追われる男女3人の涙と笑いの逃避行を描いた。 アン・ソンギは80年代について、「長い間統制されていた社会が少しずつ民主化していくなかで、人々の意識も社会も変わった。とくに88年のソウルオリンピックが変化をもたらし、政治的にも民主化されていく過程で、映画は社会を映す鏡として、大きな変化があった」と話す。 「風吹く良き日」は18日から公開、「鯨とり ナドヤカンダ」は7月9日公開。2作品共通特別鑑賞券1500円ほか。北海道、新潟、神奈川など全国で順次公開される。 23日19時30分の回(上映前)に黒田福美さん(女優)、7月9日12時40分の回(上映後)に佐藤結さん(映画ライター)によるトークイベントを開催。 公式HP http://www.kazetokujira.com/ 同劇場(TEL:03・3352・2471)。 ■□ 悲しみ克服祈ってます…被災者へメッセージ 今回の災害のニュースを聞いた時は本当に大きな衝撃を受け、胸を痛めました。とても言葉では言い表せない慰労の言葉をお伝えしたいと思います。悲しみを一日も早く克服されますよう、全ての問題が円満に解決できますよう…。 韓国だけでなく世界中が、日本が一日も早く復旧できるよう願っています。この苦難に打ち勝てるよう祈っています。 俳優 アン・ソンギ (2011.6.22 民団新聞) |