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取り戻そう「8月の原点」 小田川興(前朝日新聞編集委員)
 在韓被爆者の取材から韓国問題に入門した身にとって、8月はひときわ「熱い季節」である。

 しかし、「9・11」からイラク戦争を経て、ついに自衛隊のイラク派遣へと動くに至った今年の夏は、日本列島がどこか冷めているように感じる。「時代は変わったよ」と皮肉な笑いを浮かべる不気味な存在の姿が透けて見えるようだ。

 その力に抗するためには市民一人ひとりが歴史を直視し、過ちを繰り返さないための努力を始めるしかない。

 私の場合、韓国であった何人もの被爆者の顔が浮かぶ。「死んだら柩を日本大使館の前に運んでくれ」と遺言した李さん、死の床で、憎いはずの日本人に「飯を食っていけ」と声をかけてくれた柳さん、そして「私たち被爆者は統一されなければ救われないんです」と絶句した辛さん…。

 彼らの思いに、私はどれほど応えることができたのか。

 翻って、植民地朝鮮で日本人は何をしたのか。例えば、皇民化教育を先導する組織の婦人幹部は、朝鮮人志願兵達に向かって「死んで帰れ、墓守はしてやる」と鼓舞した日本軍幹部に拍手を送った(雑誌「三千里」1940年7月号)。

 「あの時代だったから仕方がない」と援護する勢力もある。しかし、人権や民主の理念はすでに普遍的な価値観だった。 軍事力を背景に「帝国アメリカ」は東アジアで何をしようとしているのか。敗戦の末に平和憲法を手に入れた日本、同族相残と分断の悲劇を乗りこえてきた韓国。ともにおびただしい犠牲の上に得た「平和」を手放す愚を犯してはならない。北の民衆と「原点」をともにすることも忘れまい。

(2003.8.27 民団新聞)
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