住民6万人のうち3割が65歳以上を占める舒川郡(忠清南道)。郡内700カ村のうち、23カ村にはバスの便すらない。高齢者が病院やマーケットに行くには、30分以上歩いてバスに乗らなければならない。 このような不便を解消しようと、昨年6月に導入したのが「希望タクシー」制度。住民らが希望した時間に合わせて週に2〜4日、村ごとの専従タクシーが町や面事務所まで運行する。 料金は100ウォンから1300ウォン。差額は郡が補助する。年間8000万ウォンの財政支援で、高齢者らは気軽に病院や市場にでかけられるようになった。 当初、舒川郡は「旅客自動車運輸事業法」の関連条例をもとに導入しようとしたが、忠清南道から法律に不適格として許可されなかった。いろいろ知恵をしぼった結果、住民福祉増進の条項により100ウォンタクシーが認められた。羅紹烈郡守は「斬新な発想さえあれば、すばらしい住民サービスが生まれる」と強調した。 100ウォンタクシーが話題になるや、全国の自治体から問い合わせが相次いだ。6月4日に実施される統一地方選挙の公約に検討する候補者もいるという。 羅郡守は「地元の事情に配慮した政策でなければ失敗する」とアドバイスする。 (2014.4.9 民団新聞) |