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団長候補の所信表明 張熙東(チャン・フィドン) 候補
―健全な民団組織なくして同胞社会の繁栄なし―
尊敬する顧問、組織先輩、同志の皆さん、そして中央委員ならびに中央代議員の皆さん！
早春の候を迎えまして、ますます御健勝のことと存じ、お慶び申しあげます。また、平素からの皆様の在日同胞社会の繁栄と民団組織発展に寄せられた、その奉仕とご努力に対し心から感謝致します。
ご承知のように、世界はグローバル時代に入り、新秩序確立にしのぎを削っている中、日本経済も先の見えない状況でさし迫った危機に苦慮し混沌としております。
私達同胞社会もご多分にもれず、この激動の中で、翻弄し、新たな再生への改革が求められている現状にあります。
昨今、多くの民族金融機関、商銀の破綻に依る同胞中小企業の救済・活性化対策、団員の組織離れによる後継者養成問題、財政確立の問題、高齢化社会に対する同胞福祉対策、帰化者の急増、組織形骸化、空洞化の問題等が山積し、混迷の度を一層増している状況であります。
この時流に際し、民団組織の存亡すらも憂慮される危機に瀕していることも、また確かでこと更述べるまでもなく、その対策が緊急な課題となっております。
＜立候補の理由＞
過日、商銀の銀行化への失策に因り、同胞中小企業に多大な経済的損失をもたらし、今尚、塗炭の苦しみでもがいており、民団はその対応能力を喪失し、現状打開すらもおぼつかない有様です。
民団は、斯様な事態に対する清算と改善のための善後策を講じなければなりません。
今回の中央本部の役員改選を機に、民団は、旧態依然の姿勢を脱し、組織の威信回復と併せて、誇りある民団再生に真摯に取り組まなければならないと私は考えます。
さて、私は全国有志や先輩の奨めもあり、あまねく団員の夢と希望をつなぐため、皆様の声と意志を代弁するため、この度、団長選に立候補致しました。
全てを辞して、私は民団組織の再生と創造的な改革に取り組むため敢えて艱難をも覚悟で団長選に挑戦して皆様の審判を仰ぐことになりました。
3年前の中央監察委員長在任中、私は民団のあるべき姿を正すため、警鐘を打ち鳴らした後、組織の一線から退きました。いま、事態の危急を憂い、手を拱ぬいて傍観することができず出馬を決意いたしました。
＜政策提言＞
私は、団長に当選させて頂いた暁には、組織の原点に戻り、民団活動と事業の再吟味と組織の活性化に取り組み、在日同胞社会の繁栄のため、次の四大公約と継続事業を最善を尽くして誠実に実践していく所存であります。
一．長年の同胞社会の懸案である地方参政権獲得運動を着実に展開し、中央レベルでの決着をつけます。
二．民族金融機関の再生のため、曽って、本国政府からの在日同胞中小企業育成のための融資資金の返還と、その増資に依る銀行体制の確立を図ります。
三．高齢化社会に対応して、婦人会と一体となって在日同胞の高齢者福祉施設設置運動を展開します。
四．在日同胞の潜在している各界各層の人材を広く発掘、活用して、シンクタンク制度を取り入れ新しいビジョン作りをします。
私は、昔日の先人達が築いた崇高な理念と不屈な精神文化と、その業績を踏まえた上で、改めて民族運動と在日同胞社会の要望を充たすべく、広く衆知を集めて新しいビジョンをもって組織の改革を推進して参ります。
以上、団長立候補に際しまして、私の姿勢と所信を申し上げましたが、是非皆様の一層のご支援、ご鞭撻を仰ぎ清き一票を投じて下さいますよう、伏してお願い申し上げる次第であります。
−経 歴−
学歴
1959年3月 明治大学文学部卒業
組織歴
1957年5月 在日韓国学生同盟中央本部 副代表委員
1958年5月 在日韓国学生同盟中央本部 代表委員
1977年5月 民団吹田支部 監察委員長
1979年9月 在日本大韓体育大会関西本部 副会長
1980年5月 民団吹田支部 支団長
1980年6月 白頭学院校友会 会長
1982年5月 民団中央本部 中央委員
1982年5月 民団大阪府地方本部 執行委員
1986年5月 民団吹田支部 支団長(二期)
1987年6月 第三次平和統一政策諮問委員
1987年6月 民団吹田支部 常任顧問
1989年2月 民団大阪府地方本部 直選委員
1991年4月 民団大阪府地方本部 団長
1992年4月 民団大阪府地方本部 顧問
1994年3月 民団中央本部 直選委員
1995年3月 第七次平和統一政策諮問委員
1997年3月 民団中央本部 監察委員長
1999年3月 第八次平和統一政策諮問委員
2000年5月 民団大阪本部 顧問
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