民団が共催 ソウル・汝矣島の国会図書館ロビーで11日から、日本での在日韓国人らを対象としたヘイトスピーチ(憎悪表現)の根絶を訴え「日本のヘイトスピーチと嫌韓出版物展示会」が始まった(写真)。日本国内の嫌韓の実態を知り、行き詰まった韓日関係の打開を模索するのが狙いだ。 民団中央本部と最大野党・新政治民主連合の崔載千議員が共催したもので、開幕式には国会議員や弁護士、ジャーナリストら約70人が集まった。 開幕式で崔議員は「未来志向的な韓日関係に向け、まずは日本国内の嫌韓の実態を知る必要があるため、展示会を企画した。韓国の人種差別と嫌日についても省察する機会になるだろう」と述べた。同時に「在日同胞を苦しめるヘイトスピーチは国際法規にも反する。一日も早く解決を」と訴えた。 呉公太団長は「韓日国交正常化50周年を目前にしている。次世代が在日韓国人として日本で堂々と生きてゆける環境づくりのために、差別根絶と韓日友好親善を共通目標にともに闘おう」と呼びかけた。 日本で出版されている扇情的な嫌韓本や韓国バッシングの週刊誌など50点余りが展示されているほか、民団の代表団が8月にジュネーブの国連人種差別撤廃委員会で委員らに訴えた「ヘイトスピーチ・デモ」の映像も上映された。日本での「排外主義」と「言葉の暴力」が来場者の目を引いた。 「これほど悪質な暴力行為が許されているのか」と驚く声が相次いだ。来場者の一人、国学院大学の武市一成講師は「若い世代は政治に関心が薄く、嫌韓本に影響されることは少ないと思うが、官民あげての日韓交流でヘイトスピーチの根を絶たなくてはならない」と語った。展示会は16日まで。 (2014.11.12 民団新聞) |