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厚かった高裁の壁 ’05年の戦後補償裁判結果
12件すべて敗訴

 日本の植民地下での戦争被害者が日本国を訴えた一連の戦後補償裁判で、昨年はこれまでになく敗訴が相次いだ。戦後補償問題を考える弁護士連絡協議会と戦後補償ネットワークの両団体が1月27日、東京の弁護士会館で共同で開いた公開フォーラム「戦後補償裁判の現況と今後の課題を考えるフォーラム」の中で明らかにした。

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日本の保守傾向反映 国の責任認めず

 両団体のまとめによれば、05年中に出された判決・決定は中国人戦争被害賠償請求事件を中心に最高裁判所が2件、高等裁判所で9件、地裁は1件だった。いずれの裁判でも「原告の被害を詳細に認めながら、土俵の中で負けた」。一審で勝訴しながら控訴審で逆転敗訴する現象も目立った。弁護団からは「まるで高裁が示し合わせているかのようだ」(土屋公献弁護士)と指摘する声も出ている。

 旧日本軍の「慰安婦」にさせられた中国人女性2人が損害賠償などを求めた東京高裁判決(05年3月18日)では、原審が適用した「国家無答責の法理」を否定し、日本国の不法行為責任に基づく損害賠償請求権の発生を認めた。しかし、不法行為の損害賠償請求権は20年で消滅するとした「除斥期間」に加え、「52年の日華平和条約により個人の国に対する賠償請求権は放棄された」とする初判断も加えて原告側の控訴を棄却した。

 この間、国家無答責の法理や除斥の適用を否定するという判決は決して珍しくない。しかし、一昨年から昨年にかけ、いくつかの判例で再び認められるようになった。一種の「逆流現象」ともいえよう。

 劉連仁さんの強制連行訴訟を担当した森田太三弁護士は、高裁での逆転敗訴に「戦争犯罪に関する国の責任は認めないとする司法の強い意志を感じる。現在の日本の保守傾向に非常に敏感になっている様子を感じた」と危機感を表明した。

 最高裁で門前払いともいうべき上告不受理決定が増えているのも気にかかるところ。04年11月の韓国太平洋戦争遺族会訴訟以降、最高裁は判決文を書いていないのだ。西松建設による中国人強制連行訴訟は04年7月、広島高裁での控訴審で勝訴したが、西松組が上告したため予断を許さない状況が続いている。

 弁護団は「裁判では不条理な結果が続いているが、判決は決して被告らの責任を免罪したわけではない」としている。

 この日のフォーラムには韓国政府の強制動員被害真相糾明委員会の事務局長を辞任したばかりの崔鳳泰弁護士が出席し、戦後補償に関する韓国国内の動向について報告した。

(2006.2.1 民団新聞)
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