北韓に変化呼びかける 【ソウル】朴槿恵大統領は1日、ソウル世宗文化会館で開かれた第94周年3・1節記念式典の記念辞で、北韓の第3回核実験に伴う安保危機について「北韓の挑発にはより強く対応するが、北韓が正しい選択をし変化の道を歩むなら、より柔軟に接近する」と、「韓半島信頼プロセス」の推進を強調。「北韓もこれまでの南北合意と国際的合意を尊重し、お互いを認める信頼の道に出てくることを望む。一日も早く南北関係を正常化して韓半島の幸福時代をともに開こう」と、北韓に対して核の放棄など変化を促した。 対日…共栄の未来へ歴史直視必要 朴大統領は「祖国の独立のために苦難の茨の道を破ってこられた殉国烈士の崇高な犠牲と献身があったので今日の大韓民国がある」とし、「その間、大韓民国も内外の多くの挑戦と困難を克服して全国民が一つとなり『漢江の奇跡』という神話を成し遂げた」と強調した。 さらに、朴大統領は「3・1運動」当時の独立宣言の趣旨と自身の国政ビジョン「国民幸福、希望の新時代」が同じ脈絡にあるとし、「就任辞で明らかにした経済復興と国民幸福、文化隆盛によって希望の新時代に向けて力強く踏み出したい。創造経済を通じて新しい市場と良質の働き口をつくり、国民一人ひとりの幸福が国力の土台になるようにする」と改めて表明。 同時に「いま福祉に死角地帯が多く老後が不安で基礎的な生活すら不安を感じる国民が多い。新政府はオーダーメード型福祉システムを構築し、国民の誰もが基本的な生活を安定的に保証されるようにする」と明言した。 その上で国民に対して「小さな差異は乗り越え、共同体のための大乗的な譲歩と分かち合う隊列に参加し、対立と分裂の現場から共生と和合の道が開かれるように助けてほしい」と呼びかけた。 韓日関係については、日本が歴史問題に積極的な姿勢を見せてこそ「両国間に堅い信頼が生まれ、真の和解と協力が可能になる」と力説し、「日本が私たちとパートナーとなり21世紀の東アジア時代を共にリードしていくためには、歴史を正しく直視し責任ある姿勢を持たなければならない」と述べた。 また「歴史は自己省察の鏡であり希望の未来を開く鍵だ。過去の歴史に対する真の省察が行われる時、共同繁栄の未来もともに開くことができる」と主張した。さらに「加害者と被害者という歴史的立場は1000年の歴史が流れても変わることはない」との考えを示した。 朴大統領は、「両国の未来の世代にまで過去の歴史の重荷を背負わせてはならない」とし、「われわれ世代の政治指導者の決断と勇気が必要な時だ」と強調。「韓国と日本が痛みのある過去を一日も早く治癒し、共栄の未来にともに進めるように、日本政府は積極的な変化と責任ある行動をとらなければならない」と求めた。 (2013.3.6 民団新聞) |