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<布帳馬車>焼肉が取り持つ在日の伝統
 子どものころ、我が家で「焼肉」といえば、近所の肉屋で買う安いすじ肉が相場だった。当時、田舎ではホルモンは隣町か、在日同胞の集落まで遠出しなければ手に入らなかった。オモニは、すじ肉をニンニク、唐辛子、味噌、醤油で揉み込んだ。アボジは、七輪からボウボウと上がる煙に隠れながら自分一人で食べていた。

 私と妹たちも食べたが、固いだけでそんなに美味しいものとは思わなかった。すじ肉を焼いて食べていることは我が家だけの秘密で、近隣の日本人家庭には決して言わなかった。

 時代が変わって70年代前半。焼肉はいつのまにか日本人家庭にもポピュラーなごちそうとなっていた。夫は勤務先の同僚をもてなすときは、我が家に呼んで焼肉を振る舞った。肉だけはさすがにすじ肉とはいかず、上質のホルモンにとって代わった。味付けは私のオモニの直伝。子どものころは高価で手に入らなかった砂糖も加えた。当時の招待客はいまになって、「Hさんの家で食べた焼肉の味がいちばんおいしかった」という話をする。

 1世が創り上げた焼肉の味は、日本人を伴侶に迎えた身内たちにも引き継がれている。婿さんたちも焼肉は大好物だという。結婚するまでは市販のタレが口に合わず、ポン酢をつけて食べていたとのこと。だが、在日韓国人の女性を妻にめとってから、「焼肉はこれがいちばん」と手ばなし。いまはそれぞれ祭祀にも参加し、しっかり在日の風習になじんでいる。(H)

(2008.10.22 民団新聞)
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