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いま思う「私は韓国人」…「はちみつ色のユン」大賞受賞のユン・エナン監督
贈呈式であいさつするユン・エナン監督(中央)
ユン・エナン監督

「捨てた国」を恨んだ日々も
自己表現アニメで

 「第17回文化庁メディア芸術祭」のアニメーション部門で、韓国戦争後、海外養子としてベルギーに渡ったユン・エナンさん(監督・脚本)の自伝的なドキュメンタリー・アニメーション映画「はちみつ色のユン」(Mosaique Films-Artemis Productions- Panda Media-Nadasdy Film-France 3 Cinema-2012)が大賞を受賞。4日に東京・港区の国立新美術館で贈呈式が行われた。

 「はちみつ色…」は、ユンさんが自身の半生を描いたマンガをもとに、ドキュメンタリー映画監督、ローラン・ボアローと共同監督した作品。

 現代のソウル、そして1970年当時のユンさんが写された8ミリフィルムや記録映像による実写と、手描きやCGによる3Dアニメーションといった多彩な手法でシーンを描き分けている。

 肌の色が違っても、血のつながりがなくても、愛に満ちている「家族」のあり方を描いた。

 ユンさんは贈呈式で関係者たちに謝意を表し、「日本でこのような賞をいただけたことには特別な意味がある。私は若い頃、自分のアイデンティティーを確立する際、そして自分のルーツはアジアだということを確認する時に、日本の文化やアニメーションが大きく影響した。それは、私が韓国人として生まれたということを受け入れるきっかけになった」と、言葉をかみしめながら語った。

 ユンさんが、養子に迎えられたのは5歳の時。「子どもの頃はなぜ、自分が捨てられたかということが理解できず、韓国に対して怒りのような感情を持っていた」と振り返った。

 そんなユンさんが唯一、自己表現できたのがマンガやアニメーションだった。「ストーリーづくりでは、自分はどこから来たのかを強く意識した」と心境を語った。

豊かな文化ルーツ知り

 長い間、韓国人であるということを拒否してきたが、現在は「豊かな文化を持っている韓国に自分のルーツがあることを光栄に思っている」と話し、作品を見た家族は喜んでくれたと笑顔を見せた。

 同作品は、5月に韓国でも公開される予定だ。

 「第17回文化庁メディア芸術祭受賞作品展」は16日まで。会場は国立新美術館ほか。入場無料。詳細は公式ウェブサイト http://j-mediaarts.jp

(2014.2.12 民団新聞)
 

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