| 創団60周年…民団行事には美しく着飾って 韓国固有の衣装である韓服は、直線と曲線が基本の伝統衣装。在日同胞も名節や結婚式などの特別な日に着用するが、着る機会は限られている。今年10月の創団60周年を控え、民団行事でチマ・チョゴリを着る場も増えそうだ。韓国茶道・伝統礼節協会日本東京支部長の李瑛子さん(東京・港区)に、着付けのポイントを聞いた。
■□ 「韓服はシンプルだからこそきちんと着てほしい」と話す李瑛子さん。 伝統衣装である韓服の美しさは、柔らかく優雅な曲線と直線の調和にある。だが着付けやマナーを知らないために、せっかくの韓服も野暮ったく見えることがある。 外観を綺麗に見せるためのポイントを心得ていれば華麗な美しさを引き出せるのでぜひ実行したい。 なかでもチマのふくらみを出し、肌の露出を防ぐ下着は重要になる。まずソクパジ(下肌着)、チマの形を整えるスカート型のソクチマを着た後、ポソン(足袋)を履く。昔、下着は何枚も重ね着したが、時代とともに枚数も減ってきた。最低このソクパジとソクチマ、ポソンを揃えよう。 ソクチマはチマより2、3a短いものを選ぶこと。ポソンの左右を見分ける方法は、縫い目の内側の縫い代(5_程度)が右外側に向けば右足に、左外側に向けば左足に履く。 髪型はチョゴリの襟のV字形の美しさを引き立たせるために,小さくまとめる。アクセサリーは小さめのイヤリング、指輪、ノリゲ程度におさえたい。ネックレスは首もとの美しさを損なわせるので付けないほうが良い。 韓服にハイヒールやサンダルを履く女性を見かけるが、これはぜひ避けたいもの。なんといっても韓服の美しさは全体のバランスが重要なので、シン(靴)をお薦めする。絹に花模様を施した刺繍コッ(花)シン、ゴム製やヒール型などもあるので、韓服に合わせたい。 頭から足先まで神経を配ってこそ、美しさが引き立つ韓服。ぜひポイントを覚えて着こなしたい。
■□ 人混みや狭い空間、また階段などを利用するとき、その場に応じた身のこなしかたがある。チマをコンパクトにおさめると邪魔にならず、スマートにも見える。さり気なくするのがポイント。 @左側のチマの端(裾からチマの1/3部分)を持つ。端を持ったまま、コルムの結び目の下まで持ち上げ、左の二の腕で軽く押さえる。チマの膨らみを押さえることができるので、人混みや狭い空間でも気にならない。 A階段や車を利用する場合、@を維持しながら左手で左膝上のチマとソクチマを一緒につかみ上げると、シン(靴)の先が出るのでチマに引っかからない。 |
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■□ @ソクパジ、ソクチマ、ポソンを着けた後、チマを着る(チマの両端が後)。右側のチマの端を表にして、左側の紐を右肩紐の下から取り出し、胸上で結ぶ。【ポイント】ソクチマとチマの肩紐はずれないように重ね合わせる。 A襟元を合わせてホックを留める。左右のコルムを各手で持ち、右の短いコルムを上にしてX字型に重ねる。 B短いコルムを左の長いコルムの下から巻き込んで表に出し、Cひと結びする。 D上にある短いコルムを左手に巻き付けて輪を作る。 E長いコルムを右手に持ち、結び目に近い部分を2つ折りにして輪の中にいれて引き出す。 F左手でコルムの輪を押さえ、右手で短いコルムと長いコルムを引きながら、形を整える。【ポイント】真中の結び目は、コルムの幅と同等になるのが目安。引き出したコルムの長さは、耳の外側の長さに合わせるとバランスが良い。 Gコルムの結び目は解けやすく、輪が上部を向くこともあるので、輪の内側に安全ピンを刺してチョゴリに固定する。ブローチなどは使用しない。 H仕上げはチョゴリの首の付け根部分にあたるキッ(襟)から袖脇下に向かって布を軽く持ち上げ、外側の布を中に折り込む。【ポイント】最後の仕上げは、胸元の無駄なしわを省いて綺麗に見せる。
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■□ 韓服の歴史は3国時代から始まったもので、原型は中国北方の騎馬民族が着ていた胡服にあるといわれている。上衣(チョゴリ)と下衣(チマ)が分かれ、袖が狭く防寒機能に優れていた。韓服の構成はお尻まであるチョゴリとチマ、そして外出時に着用したトゥルマギを基本にした。 韓服は時代とともに、チマの長さや袖、襟の形などが少しずつ変化していく。朝鮮朝後期にはチョゴリは脇まで短くなり、キッ(襟)とドンジョン(掛け衿)、袖先に足す色合いの違う布などは、各部が非常に狭くなった。 だが時代ごとに形や色などの変化を取り入れたのは、支配者階級や上流層に限られたもので、朝鮮朝時代までの庶民たちの韓服は特に大きな変化はなかった。 韓服が転換期を迎えたのは、1900年代の開花期に西欧の文化が流入したことによる。 男性と同等の教育を受けるようになった女性たちの社会進出により、チョゴリは徐々に短くなり、コルムとチマの長さも短く、さらにチマの膨らみをおさえた。 解放以後には西欧の服飾の影響を受けて、簡素化された改良韓服が生まれ、布も合成繊維が登場。朝鮮朝時代の従来のボックス型はAライン型へと流行が変わり、伝統的な韓服の形態が大きく変化した。 現在、韓国では人気歴史ドラマ「チャングムの誓い」などの影響で、朝鮮朝中期の韓服が注目されている。チョゴリは一時より長くなり、コルムも短くなるなど韓服は現代も変遷を遂げ続けている。
(2006.1.1 民団新聞) |