団長 河隆實


河隆實 団長
河隆實 団長

 2022年4月24日の民団愛知県本部「第42回定期地方大会」で、第38代の団長に就任いたしました河隆實(は・ゆんしる)と申します。

 新型コロナウイルス感染症の発生から3年目となりますが、いまだに沈静化と変異株発生を繰り返し、終息の見通しが立ちません。より良いワクチンや治療薬ができるまで、私たちの生活と行動は今後も制約を受けざるを得ません。民団活動もまた当分間、感染防止対策を維持しながら取り組んでいかなければならない状況です。

 コロナ禍にあっても民団の基本は訪問活動です。家庭訪問や電話での見守り・声掛け活動を継続して団員皆さまとの信頼関係を構築するとともに、新定住者や帰化同胞、朝鮮総連離脱者の方々とも関係を構築し、団員の拡充を図ってまいります。
 新執行部の出帆に合わせ、「リーダー育成スクール」や「指導者ワークショップ」などの研修プログラムを活用し、人材育成にも力を注いでまいります。
 また、世代交代や人口減少、社会構造の変化などを踏まえ、組織向上委員会を設置して制度や機構の改革に向けた議論を進めてまいります。

 2016年1月に全国初のヘイト条例が大阪市で制定されましたが、条例は表現の自由を保障する憲法に反するかどうかが争われた裁判で最高裁は2月15日、「ヘイト条例は合憲」とする初の判断を示しました。また愛知県では、私たちが待ち望んでいたヘイト対策を含んだ包括的な人権条例が3月24日に愛知県議会2月例会で満場一致で可決し、4月1日から施行されました。県条例の施行と最高裁の合憲判断を追い風に、他の自治体へも条例制定を働きかけてまいります。
 団員サービスの一環として1978年5月に開設された「みんだん生活相談センターあいち」は、これまで弁護士相談として団員皆さまの悩み事や心配事などの相談を受けてまいりました。近年需要が急増している遺産相続手続きなどに対応するため、新たに司法書士相談も新設して運営をしてまいります。

 戦後最悪とまで言われる韓日関係ですが、尹錫悦・第20代大統領の指導力に両国政府の関係改善を期待しながら、私たち民団あいちは朝鮮通信使の再現行列や韓国フェスティバル、各地域の日韓親善協会活動などの草の根交流を通じて、韓日の友好親善に取り組んでまいります。