【ソウル】李明博大統領は18日、海上の南北軍事境界線と位置付けられる西海北方限界線(NLL)近くの延坪島を訪れ、海兵隊延坪部隊に「(南北が)統一されるまで、われわれが西海のNLLを命懸けで守らなければならない」と呼びかけた。
李大統領は、将兵らに対し「政府もNLLを断固として守るという方針を堅持している」と強調。「NLLが平和を守り、(北韓の)挑発を抑制している。(韓国が)このラインを確保しているのは南北の双方にとって幸いなことだ。NLLをきちんと守ることは、わが国民の生命と安全を守ることだ」と述べた。
延坪島はNLLの南側1・5キロ、北韓の本土海岸線からわずか12キロ離れたところにある。
現職大統領が延坪島を訪問するのは今回が初めて。来月23日、北韓による延坪島無差別砲撃事件が発生してから2年がたつのを前に、韓国軍の警戒態勢強化を点検する目的で訪問した。
李大統領は「これからは、挑発すれば容赦しないと、公式に北韓に通告した。こうした方針を中国にも伝えており、このことは北韓も知っている」と説明。「われわれの目標は戦争に勝つことではなく、挑発を抑止することにある。北韓が挑発する場合、100倍、1000倍報復するという強い精神力があれば、(北韓が)むやみに挑発できないだろう」として、準備態勢の強化を指示した。
北韓について李大統領は「最近、若い指導者が登場したが、地球上にああいう国はない。核兵器を作って世界を脅かし、南側を脅かしている。核兵器を捨て、核兵器を開発する資金で食糧を購入すれば、全住民を飢えから救える」と述べ、改革・開放を促した。
(2012.10.24 民団新聞)