光元次夫さん 埼玉県川越市で展示会
【埼玉】朝鮮通信使にちなむ全国の土人形や張り子人形など約170点が11日まで3日間、川越市で展示された。これらは朝鮮通信使人形の収集家で研究家でもある光元次夫さん(広島県府中市)が、「川越唐人揃い」に協賛して実現した。
北は青森県から南は長崎県まで6、7年がかり、全国16府県で収集した。各地の人形を見ると、朝鮮通信使が実際にたどったコースから外れた場所に住む庶民まで、広く影響を与えていたことがよくわかる。
当時の朝鮮通信使を見てつくったであろう「別府細工」(岐阜)はレプリカだが、いまでも時価数万円はするという。ベトナム伝来のゾウと、通信使を一緒に描いた江戸時代の浮世絵師の作品は、オークションで苦労して競り落とした。
光元さんは元高校の英語教諭。修学旅行の引率で訪れた韓国で言葉の響きに惹かれ、韓国外国語大学で1年半にわたって韓国語を学んだ。その後、世宗大学校大学院に進んだ。そのうち歴史認識の隔たりに悩み、「大好きな韓国と日本の間をつなぎたい」と始めたのがコレクションのきっかけだったという。
(2012.11.21 民団新聞)