北送事業を背景に、離散した自身の家族の体験をモチーフにした在日コリアン2世のヤン・ヨンヒ(梁英姫)監督の劇映画「かぞくのくに」(配給=スターサンズ)が、第86回キネマ旬報ベスト・テンで日本映画ベスト・テン第1位に輝いた。
「個人賞」の主演女優賞は、「かぞくのくに」の安藤サクラさんが獲得した。
ベスト・テンは、その年を代表する「日本映画」「外国映画」「文化映画」を10本上げるほか、「日本映画監督賞」「外国映画監督賞」「日本映画脚本賞」など12の賞と、その年の賞賛すべき作品・映画人を多面的に選出している。
またベスト・テンおよび各賞の選出者は、映画を多く見ている者に厳しく限定され、選出数や年齢・所属の幅(映画評論家、日本映画記者クラブ員など)も広いことから、同年の映画界の動きを反映する、最も中立的で信頼に足る映画賞という評価を受けている。
第1位作品鑑賞会と表彰式は2月10日、東京・中央区の銀座ブロッサム中央会館で開かれる。
(2013.1.16 民団新聞)