【京都】韓国の国民的詩人、尹東柱の暮らした「武田アパ‐ト」跡地などにある京都造形芸術大学高原校舎(京都市左京区)にハングルの展示物「尹東柱の夢」が設置される。
展示物は横3㍍、高さ1・5㍍で、尹東柱の代表作「序詩」がハングルで刻まれている。背景には世界の子どもたちが自らの夢を描いた絵500点を使用。06年、キャンパス内に建立された詩碑の横に常設展示される。
作者は米ニューヨーク在住の美術家、カン・イクジュンさん。カンさんによれば、「ハングルの美しさと子どもたちのピュアな夢を結合させ、尹東柱詩人が強く願った平和のメッセージを広く伝える作品」とのこと。
韓国・誠信女子大学の徐教授は「韓流が世界に広まり、ハングルに対する外国人の関心も高まっている。美術作品を通じハングルを広報したい」と話す。2人はハングルを世界に広げるプロジェクトを進めており、これまでに国連事務総長公邸やユネスコ本部など世界15カ国・地域でハングル作品を寄贈し、常設展示に結びつけている。
尹東柱は解放前、ハングルで詩作を続けたことが抗日運動と見なされ、1945年2月に旧福岡刑務所内で短い生涯を閉じた。「尹東柱の夢」は命日の2月16日に除幕される。
立教大でも追悼…2月17日に
1942年4月から半年間、東京・池袋の立教大学文学部英文科で学んだ尹東柱の追悼セレモニーが2月17日、同校チャペル(立教学院諸徒礼拝堂)で開かれる。1部は礼拝、詩の朗読、2部は熊木勉さん(福岡大学教授)が「尹東柱の詩の源流」をテーマに語る。資料代一般1000円、学生500円(申し込み不要)。問い合せは(℡090・9363・1599)楊原(やなぎはら)。
(2013.1.16 民団新聞)