「黄金の木」に成長
禹知事が感謝の言葉
在日済州道民の故郷への支援活動は地域経済の発展に大きく貢献している。その一つ、みかん産業は今年、史上初の8000億ウォンの粗収入を上げるものと予想されている。
在日同胞によるみかんの苗木寄贈は60年代、故郷の生活環境を少しでも向上させたいとの素朴な気持ちから始まった。やがてリンゴ、梨とともに韓国の3大果物に数えられるようになり、70年代初めには子女の大学進学を実現させる「黄金の木」とも呼ばれた。
また、外国人観光客を受け入れるための済州道では最初の本格的なホテルを建設するなど、観光産業のインフラを整備してきたのも在日同胞だった。こうした努力のうえに観光客数は昨年、969万人を数えた。
禹瑾敏知事は在日本関東済州道民協会の新年会・成人式で何度も感謝の言葉を繰り返した。「在日済州人から(寄付や犠牲を)10受けたとすれば、一つでも返していかなければならない」と、済州発展の基礎を築いた在日1世高齢者や、済州を離れて日本で暮らす海女さんの故郷訪問事業なども始めた。さらに済州MBC放送を通じてDVDドキュメント「在日済州人愛郷100年」(全20部)を制作し、李大浩会長に手渡した。これまでは在日の貢献が目立っていただけに、禹知事は「済州道と在日本道民会の間にも意味のある変化があったように思う」と控えめに胸を張った。
(2013.1.30 民団新聞)