あらすじや楽譜を発見
韓国のチェ・テジ国立バレエ団団長は3日、1897年5月22日にオーストリアのウィーン王立宮廷歌劇場(現・ウィーン国立歌劇場)で初演されたバレエ「コレアの新婦」を来年6月、120年ぶりに韓国で上演すると話した。
チェ団長は、「『芸術の殿堂』オペラ劇場で『コレアの新婦』を再現し、正式に上演することになった。韓国トップの振り付け師と最終契約を前に日程を調整している。最高の舞台美術チームを組み、世界のどこに出しても称賛される作品にしたい」と意気込みを語った。
朝鮮日報の昨年11月29日付け報道によれば「コレアの新婦」は、日清戦争に巻き込まれた朝鮮王朝の王子が祖国を救うために戦場に向かい、彼を愛する女性と命がけで戦う物語で、全4幕9章から成る。
これまでに発見されたのは13頁の小冊子に記載されたバレエのあらすじ、全楽器の楽譜、指揮の方法が記録されている543頁分の総譜。韓国学中央研究院韓国学振興事業団の支援で資料を発見した朴希薄博士(ベルリン自由大学韓国学科博士研究員)は、「ウィーン国立歌劇場の記録保管所に問い合わせたところ、各楽器の楽譜も見つかったと連絡があり、入手手続きを進めている」と述べた。
「コレアの新婦」は、東洋への関心が高まった欧州で、日本が舞台のオペラ「蝶々夫人」(1904年)や中国を題材にした「トゥーランドット」(1926年)よりも先に上演され、5年間もロングラン上演された人気演目だった。
1895年にハインリッヒ・リデルが脚本を、1897年にウィーン王立宮廷歌劇場の楽団長、ヨゼフ・バイヤーが曲を手がけた。
(2013.2.13 民団新聞)