【兵庫】認知症などで自宅(在宅)での暮らしが困難になった在日同胞や中国残留日本人帰国者など、異文化を持つ高齢者に安らぎの場を提供しているグループホーム「ハナ」(神戸市長田区)が1日、オープンしてから1周年を迎えた。
「ハナ」では多様な国籍、民族的背景を持つ18人が共同生活を送る。スタッフの懸命な介護が入居者の気持ちを解きほぐしたのか、いまはもうオープン当初のように慣れない環境に戸惑う姿は見られない。各自の「誕生会」に韓国やベトナムなどの母国料理を振る舞うと、涙ぐみながら若き日の思い出話を聞かせるお年寄りの姿も。
韓国籍のハルモニYさんは、「ここに来てからもうすっかり落ち着いて生活できるようになった。(スタッフの)姉ちゃんたちも優しくてよかった」と喜んでいる。
「ハナ」を運営するNPO神戸定住外国人支援センターの金宣吉理事長は、「これからも地域に密着した共生の施設として温かく見守っていただけたら」と語った。13日には同所で開設1周年セレモニーを開く。
問い合わせは同支援センター(℡078‐612‐2402)。
(2013.7.3 民団新聞)