掲載日 : [2016-01-27] 照会数 : 5501
韓日間の諸懸案日本憲法で解析…在日3世京大生が出版
冷静な論調 反響呼ぶ
【京都】ヘイトスピーチや靖国問題、外国人参政権など、「在日韓国・朝鮮人たちが気にしている問題」を日本国憲法という視点から読み解いた書籍が反響を呼んでいる。タイトルは『在日韓国人京大生が教える、憲法の視点からの日韓問題』(徐東輝著、TOブックス、税別1400円)。
徐さん(25)は建国中出身の在日3世。出版の動機について、「韓日の未来は憲法にヒントがあるんじゃないかと期待した」「両国をめぐる問題が感情論で語られる場面が多くなった。そこで、韓日関係にもっと明るい光が差すように、いったんしっかりと冷静な論調で韓日関係を説明する本を執筆したいと思うにいたった」と話す。
取り上げたテーマはコラム形式も含めて10本。なかでも、「いままさにひっぱくして解決が求められている」ヘイトスピーチには「一石を投じたかった」という。基本的な立ち位置は、「現行法で対処できることは現行法で」。だからこそ、具体的な誹謗中傷を行っている現場で行政(特に警察)が制限をかけないことには、「あまりにも寛容、怠慢である」と問題視している。
「日本と韓国、両方の視点を客観的に捉えることができる」という第3者的な切り口は、保守やリベラル双方の読者に説得力を持って受け入れられているようだ。徐さんのもとには「日韓関係について、これまでになかった冷静な語り口で非常に勉強になりました」といった感想が届いているという。最近は韓日に関するシンポジウムに登壇を依頼されている。
現在、京都大学法科大学院3年次。若者の投票率向上をめざす学生組織ivoteの関西代表。15年5月には世界経済フォーラム(ダボス会議)からグローバルシェイパーに選出された。
(2016.1.27 民団新聞)