掲載日 : [2016-07-13] 照会数 : 6056
映画「在日」呉徳洙監督しのぶ…在日韓人歴史資料館企画展
「戦後在日50年史 在日」(歴史篇・人物篇、2005年)などの作品を制作した在日2世の映画監督、呉徳洙氏を偲ぶ230枚の写真が、在日韓人歴史資料館企画展示室(東京・港区)で展示されている。在日韓人歴史資料館が「映画の舞台裏で」と題して企画した。
遺族が写真230枚提供
映画「在日」の撮影指揮をとる表情はにこやかそのもの。対照的に指紋押捺に抗議し、市職員に詰め寄る姿からはそこはかとない怒りが伝わってくる。このときの体験は「指紋押捺拒否」として作品化された。プライベートなところでは71年、新婚旅行で初めて慶尚南道蔚山の祖母を訪ねたときの写真が珍しい。
九重能利子さん(66、東京)は映画「在日」を見たときの衝撃がいまも忘れられないと語り、「在日の歴史について知らなかったことばかり。自分自身の無知があまりにも恥ずかしかった」と振り返った。
呉監督と家が近所だった大久保和子さん(77、調布市)は「もっと多くの作品を見たかった。生きていれば映画の話もたくさん聞けたのに」と残念そうな表情を見せていた。
写真資料を提供した夫人の清水千恵子さん(OH企画)によれば、呉監督は臨終の間際に「不条理ながら面白くも楽しい人生だった」という短い言葉をノートに書き残していたという。
企画展は8月6日まで。入館料は無料。同資料館(03・3457・1088)。
(2016.7.13 民団新聞)