掲載日 : [2004-10-06] 照会数 : 2865
李明守税理士の同胞税務相談(04.10.6)
(月1回掲載)
民族金融機関の融資…重視される財務内容
Q 法人の経営者ですが、民族金融機関の担当者から「リレーションシップバンキング」や「格付け」という言葉をよく聞きます。最近の融資の情勢について教えてください。
A 銀行の不良債権の解消や金融システムの安定をめざして、金融庁から「金融検査マニュアル」や「リレーションシップバンキング(リレバン)の機能強化に向けて」が公表されています。
これらに対応すべく、金融機関では債務者(貸出企業)に対して「企業格付けによるスコアリング(債務者区分)を実施し、企業を「正常先」「要注意先」「破綻先」などにランク分けしたうえで金利などの貸出条件を決定している銀行もあります。
リレバンとは、「金融機関が顧客との間で親密な関係を維持しつつ貸出等の金融サービスの提供を行うこと」を指します。これにより地域金融機関は地元中小企業の情報を蓄積し、資金調達と経営活性化を支援します。
昨今、金融機関は不良債権を早期に処理、新たに発生させない、経営効率を高め収益力を高める…そのために営業店舗を統廃合し、組織のスリム化や職員の削減等を行っています。
リレバンや貸出基準の変更をふまえ、民族金融機関の方は、同胞事業者には前向きに融資をしたいと話されると思いますが、実際には貸出審査に十分に耐えうる事業者からの申請を歓迎するというのが本音ではないかと考えます。
従って、経営上は「黒字化対策」を重点に財務内容を強化していくことが非常に重要です。
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略歴
イ・ミョンス。1958年下関生まれ。青年会中央副会長などを経て税理士の資格を取得。今年3月に独立。福岡韓国商工会議所理事、福岡納税経友会顧問なども務める。
(2004.10.6 民団新聞)