掲載日 : [2004-11-04] 照会数 : 6503
ラックづくり一筋に 創業40周年の三進金属工業…朴正準会長(04.11.3)
[ 信頼関係を強調する朴正準会長
]
信用・勤勉を信条にめざした日本一
空間を有効利用する物流機器・システムを開発・製造してきた三進金属工業(本社・大阪府和泉北郡)。ラック(スチール棚板)づくりにこだわり続け、この業界では追随を許さない企業に発展した。11月で創業40周年を迎えるのを機に後継者にバトンタッチした朴正準会長(68歳)にモノづくりなどについて聞いた。
三進金属の事業品目は、鋼製物品ラックをはじめ電動式移動ラック、立体自動倉庫、立体駐車場などで、年商154億円(04年9月決算)。日本全国に13社51拠点、海外に2社を擁するSGグループ(親会社・三進金属工業)の社員は800人を超す。
「ここまでよく走り続けてきたと思う。40年前、3人だけの町工場から始まった。鋼材を加工して収めたが、カネがないためいい機械が買えず、精度が悪く苦労した。正確、精密さはモノづくりの生命だからね」
転機となったのが、ラックの製造。「やりたいことはたくさんあったが、残念ながら力がない。考えた末に、よし、ラックで日本一になろうと決意した。1坪用のラックでも、10段にすれば10倍になる。〞1坪を10坪に使おう〟をキャッチフレーズに売り出したところ好評だった」と振り返る。そこへ大手企業から「協力したい」と声がかかった。
70年、現在の敷地に総合工場を新設し、生産の合理化を図りコストダウンしながら全国に事業展開できるようになった。日本経済が右肩上がりに成長する時期と重なり、業績は順調に伸びていった。物流過程の効率化や省スペース化を追求し続け、電動式移動ラックや自走式立体駐車場用手すりパネルなど、「グッドデザイン賞」の受賞は数知れない。
「取引先との約束は必ず守った。納期に間に合わせるため、3日3晩徹夜で働いたこともあった。日本社会では相手から信用、信頼されることが肝心。そして一歩ずつコツコツと積み重ねていく勤勉さがあれば、応援してくれる人が必ず現れる」と強調する。
01年に福島県石川郡平田村に物流機器の先端工場を完成させた。これにより東日本での迅速な製造・配送を可能にするとともに、アジア物流の拠点となった。韓国や中国で海外事業を展開している。
「当時はバブルがはじけ日本列島が大変な時代だった。そこへ東京ドーム17個分の広さの大プロジェクトをやったものだから注目を浴びた」
忠清北道の永同郡出身(14歳で来日)という縁から、故郷への恩返しという意味もこめて永同の蘭渓国楽団を平田村に招くなど、韓日両国の交流にも寄与している。
今年の10月1日、創業40周年を迎えるのを機に社長の座を長男に譲り、自らは会長職に就任した。
「21世紀は環境に配慮したモノづくりが大切。このグローバルな時代にこそ、アジアがひとつになって協力しなければならない。新社長にはこれから30年は頑張り、アジアひいては世界一を目指してもらいたい」
まだまだ夢は大きく広がる。
(2004.11.3 民団新聞)