掲載日 : [2005-01-26] 照会数 : 3265
生野区からコリア文化発信 班家食工房(05.1.26)
[ 韓国の民家の雰囲気を味わえる班家食工房 ]
同胞NGOと連携
人権、総合学習の場にも
【大阪】生野区から韓半島の食を中心に多様な文化を発信している交流施設「班家(パンガ)食工房・ギャラリー渡来」が、全国の修学旅行生や校外学習の児童・生徒などでにぎわっている。口コミで来館者が増えており、ギャラリー見学者や食材だけの購入者も合わせると、入館者は03年11月のオープンから1年余りで優に5万人を超えている。
班家食工房は「コリアタウン」として知られる御幸通り商店街のほぼ真ん中。鉄筋3階建てで、全体のスぺースは約660平方㍍。1階が韓国食材をそろえた喫茶・食事コーナー。奥には厨房を備え、キムチ教室も開けるようにした。
2階は「ギャラリー渡来」と学習スペース「未来伝統館」を併設している。館内では伝統舞踊や京畿民謡、チャンゴ、テコンドークラブ、子どもたちを対象としたハングル教室など様々な教室が開かれている。
同工房をオープンさせたのは、地元で長く韓国食材の総合商社を営んできた洪呂杓さん(74歳)と康安子夫人(69歳)。夫妻は小中学校に総合学習が導入された00年以降、修学旅行や校外学習で立ち寄る児童・生徒の「案内役」を務めてきた。
当時、商店街には子どもたちがゆっくり休めるスペースなどなかった。「せっかく遠くから来てくれたのに、店先で立ったまま説明を聞いてもらうのはとても忍びなかった」と夫妻。
たまたま信組の入ったビルが競売にかけられていることを知り、買い取って改装した。資金は夫妻が引退後に備えた貯金をあてた。改装では韓国の民家の雰囲気を出した。NGOとも連携した結果、食文化に限らず多様な文化の発信基地になった。洪さんは「世話になった在日同胞への恩返しです」と話している。
昨年、コリアタウン人権研修に7700人を超える生徒らを受け入れた特定非営利活動法人コリアNGOセンターの宋悟代表理事は「NGOと在日同胞企業が全国に先駆けてパートナーシップを結んだことで、お互いにプラスになった。班家食工房があることで生野コリアタウンの活性化につながり、次世代の人材育成とネットワーク拡大にもつながっている」と喜んでいる。
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教育効果に感謝の手紙
班家食工房の利用者からはお礼の手紙がたくさん届いている。高槻市内のある中学校長は「総合学習で皆様とふれあい、多くのことを学び、目的をもっていきる大切さを学びました。生徒たちは大満足でした」と感謝の手紙を寄せた。
生徒は手紙に「タウンラリーでは在日韓国人のことを教えていただきました。家に帰ってハングルで自分の名前の書き方を覚えました」と書いている。別な生徒は「コリアタウンの歴史を聞き、心に残っているのは、韓国人が昔、酷い目にあったことでした。同じ人間として楽しく生きていく権利があります」「差別問題も教えていただき、鶴橋は想像以上に良い街でした」と感想をしたためていた。
(2005.1.26 民団新聞)