掲載日 : [2005-01-26] 照会数 : 4028
母子に退去強制命令 在日男性との子 認知遅れ(05.1.26)
[ 民主党議員(右)に陳情する高さん親子 ]
韓国から渡日した母を持つ在日韓国人の児童2人が、強制送還執行を前に不安な日々を送っている。
この母子は大阪市平野区内に暮らす高銀烈さん(39)と李悠紀ちゃん(小6)、祐太くん(小2)の3人。2人の子どもは日本以外の生活経験はまったくない。悠紀ちゃんと祐太くんの通う学校関係者と地域の同胞支援者が、生まれ育った日本から引き離されないようにと、在留特別許可を求めて奔走している。
高さんは来日以前から交際を続けていた在日韓国人を頼って91年8月、短期滞在ビザで来日、同棲生活を始めた。
2人は92年に悠紀さん(小6)、96年には悠太くん(小2)をもうけたが、様々な事情から結婚は実現しなかった。2人の内縁関係は97年5月に解消し、男性は同年6月に2人の子どもの認知届けを平野区役所に提出した。
高さんはこの男性との復縁の可能性がなくなったことから大阪入国管理局に出頭、在留資格の申請を行った。しかし、大阪入国管理局は01年8月、母子3人に退去強制を命じた。本来ならば、永住資格を持つ男性が出生前に認知していれば、子どもたちも永住資格を得られたケースだった。高さんは在留資格認定を求めて提訴したが、昨年10月に最高裁で敗訴が確定した。
司法判断が下されるまでには学校関係者と同胞支援団体が奔走し、約10万人の署名が法相と裁判所に提出されている。
大阪府茨木市にある西日本入国管理センターは17日、母子に1カ月以内の出国を求め、拒否した場合は母親を収容し、子どもたちを児童養護施設に送ると伝えた。子どもたちはあまりのショックにその場で泣き崩れた。
李悠紀ちゃんは「将来は医者になり、社会の役に立ちたい」と語っている。弁護士の空野佳弘さんは、「多感な青少年期に本人の責任のないところで悠紀ちゃんたちの生活の基盤と学習の機会が奪われることは、人道上多いに問題がある。高さんの日本在留期間も1月現在で13年以上に及んでおり、何とか強制退去の撤回を勝ち取りたい」と話している。
(2005.1.26 民団新聞)