(文責・民団中央民生局)
9つの相談事例
在外同胞のため…ネット相談も可
1 離婚と国籍変動
問 私は元来は日本人でしたが、韓国人の男性と結婚、夫の戸籍に入籍し日本国籍を喪失しました。私が夫と離婚した場合、私の国籍はどうなりますか。
答 婚姻によって韓国国籍を取得した人は、離婚しても国籍は維持されます。従って、日本の国籍を再び取得する別途の措置を取らない限り、韓国の国籍のままです。
2 永住権者の国内滞留可能期間
問 私はカナダに移民し永住権を取得しました。永住権者の国内滞留期間に制限があるのでしょうか。
答 在外国民が韓国に入国して2年以上滞在すれば、旅券の有効期間が満了する前でも、国内滞在期間が2年になる日に旅券が無効になります。特に、兵役法による兵役義務者として永住権取得等の事由で同法による兵役免除処分、または国外旅行許可を得た者の居住目的の旅券は、国内滞在期間が1年になる日に有効期間が満了します。但し、60歳以上の者など旅券法の施行規則で定めた者は、外交通商部長官の確認を受け2年以上滞留できます。
3 外国人の国内財産の取得
問 私はカナダに移民し市民権を取得しました。韓国で英語教師をしている娘のために住居用不動産を購入したいのですが可能でしょうか。
答 カナダの市民権を取得すれば韓国国籍が自動的に喪失されるので、外国人が韓国で不動産を購入するのと同じです。現在、建物については別途に定めた法律がなく、土地については「外国人土地法」によって土地取得の契約を締結した後、60日以内に市長、郡守または区庁長に申告をした時に限って土地を購入できます。
但し、軍事施設保護法による軍事施設保護区域、文化財保護法による文化財保護区域、自然環境保全法による生態系保全地域などの場合には市長、郡守または区庁長の許可を受けなければなりません。
在外同胞法の施行によって、外国国籍同胞で在外同胞滞留資格で入国した後、国内居所申告をした場合は、軍事施設保護区域など国防目的のために特別に制限する必要がある区域を除いて申告だけで土地取得が可能です。
4 米国永住権所持者の住民登録証の取得
問 私は米国に移民し米国永住権を取得しました。米国永住権を放棄しないで国内で滞留する間、住民登録証を取得できるでしょうか。
答 外国に移民して外国永住権を取得した者も、国籍はそのままか永住権を放棄しなければ住民登録はできません。このため住民登録をするには永住権を放棄しなければなりません。このような不便を解消するために在外同胞法は、国内居所申告制度を設け、永住権者ら在外国民が国内に30日以上居住する居所を定め、国内居所申告をする場合、国内居所申告証が発給されます。これは、諸般法令で規定された各種手続きと取引関係等において、住民登録証等を必要とする場合に代用できます。
5 永住権者の不動産取得および処分
問 私は米国永住権者ですが、国内の不動産の取得は可能でしょうか。取得可能ならば、取得および処分手続はどうなっていますか。
答 永住権者は韓国国民なので、原則的に不動産取得において制限はありません。但し、住民登録番号がないので、ソウル地方法院の登記課で不動産登記用登録番号を得なければなりません。また、住所地証明書類として在外公館で発給する在外国民居住事実証明または在外国民登録簿謄本が必要です。
不動産を売り渡す時は印鑑証明が必要です。在外国民の場合、出国当時の住民登録地または本籍地で印鑑登録ができます。権利移転に使用する印鑑証明書を発給してもらう時には、管轄の税務署長の確認が必要です。在外国民が印鑑証明申請を他人に委任する場合には、その同意または委任事実に関して居住地管轄の在外公館の確認を受けなければなりません。
一方、在外同胞法によって国内住所の申告をした場合には、住民登録番号の代わりに国内住所申告番号を使用し、国内住所申告事実証明を住所地証明書類の代わりに使用でき、国内住所管轄の市・郡・区および邑・面・洞に印鑑申告を行い印鑑証明がもらえます。
6 外国人の相続
問 私は米国に移民した米国市民権者です。韓国の私の父が遺言を残さず亡くなり、韓国に自宅を所有していました。ところが、韓国にいる私の弟が米国市民権者や永住権者には相続権限がないと言っています。果たして、私は前述の自宅の所有権の相続が可能でしょうか。相続できるなら、どのくらい相続を受けられるのか教えてください。
答 財産相続は内・外国人を区別しないので、永住権者または外国国籍の取得によって韓国国籍を喪失した人も当然財産相続できます。前述のように不動産を相続する場合、その相続分は民法の規定によって定められています。
父の死亡と同時に父の所有財産に関して、母および兄弟と共同で相続を受け、相続分は遺言がない場合、兄弟間では均等(長男、次男または結婚した娘や未婚の娘もみな同じ)で、母は子どもの相続分の1・5倍です。但し、相続財産形成に特別に寄与したか、被相続人を特別に扶養した相続人は寄与分を追加でさらにもらうことができます。
7 外国人の不動産処分
問 私は米国に移民して市民権を取得した者です。印鑑証明を受けずに韓国内の不動産を処分できるでしょうか。
答 外国国籍を取得した人が入国せずに、外国で国内の不動産を処分する場合の申請書添付書類は、処分対象不動産と受任者、委任する法律行為の内容が明示されている処分委任状、印鑑証明、または印鑑証明制度がない国家の場合は、委任状の署名を本人が直接したという趣旨の国籍取得国官公署の証明または公証、住所を証明する書面、姓名が変更された場合は、それを証明する国籍取得国官公署の証明または公証、委任状が外国語でできている場合は飜訳文などを提出すればいいので、印鑑証明書がなくても韓国内の不動産の処分が可能です。
一方、国内に入国して不動産を処分する場合には、内国人の場合と基本的に同じですが、住所証明書は外国人登録事実証明で可能であり、印鑑証明の代わりに申請書または委任状の署名が本人のものであることを証明する駐韓本国大使館や領事館の確認書面でも可能です。
在外同胞法の対象である外国国籍同胞で国内居所申告をした人は、国内居所申告事実証明書を住所証明書の代わりに使うことができ、国内居所管轄の市・郡・区および邑、面、洞に印鑑申告して印鑑証明書の発給を受けられます。
8 在外国民の外貨搬出
問 私は米国の永住権者です。在外同胞の出入国と法的地位に関する法律の制定によって、私が外国から国内に外貨を携帯して持ち込んだり、国内に送金した支払い手段を海外に搬出するのにどのような恩典がありますか。
答 これまでは、永住権者などの在外国民が3カ月以上国内に滞在する場合は居住者と見なされ、外国から国内に搬入した「支払い手段」の搬出について制限がありました(3カ月を超過して滞在した時、韓国銀行総裁の許可が必要ですが、許可される事例はほとんどなかった)。
一方、外国人は6カ月以上滞在する場合、居住者と見なされるので在外国民より外国人を優遇するという結果を招きました。在外同胞法は前述のような不合理な点を是正するために、在外国民も外国人と同等の条件下で外国から国内に搬入した「支払い手段」を搬出できるようにしました。
9 在外同胞法と医療保険の恩典
問 私は韓国で就業するために国内住所の申告をした在日同胞です。国内の医療保険に加入するためには、継続して90日以上国内に滞留しなければならないのでしょうか。
答 医療保険加入のために、在外同胞に90日以上国内滞留を要件とする理由は、一時的な治療だけのために国内に入国して医療保険に加入した後、治療を受けて出国するのを防止するためです。従って、留学生や国内就業者等、関連書類によって国内に滞留する期間を明確に確認できる場合には、国内入国後、一時出国する等の事由によって継続して90日以上国内に滞留しなくても、全体滞留期間が90日以上ならば医療保険に加入できます。
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在外同胞法律相談案内
法務部では、国際法務課在外同胞法律相談専用ファクスを設置し、「在外同胞ファクス法律相談」制度を施行しています。また2000年5月からはインターネットを通じた法律相談も可能です。
これは世界各地に居住する同胞たちが地域や時差に関係なく簡単に法律相談を受けることができる制度で、国際法務課検事や法務官が相談に応じています。
▼在外同胞法律相談専用FAX (国際電話コード)82‐2‐503‐0488
▼インターネットドメイン:
www.moj.go.kr
※注意事項
①ファクス相談の場合、相談者の名前、受信するファクス番号を必ず記載し、インターネット相談時の画面に現われた必要事項を必ず記載する。
②訴訟資料に使うことはできません。
③認許可事項、進行中の訴訟関連事項は扱いません。
(2005.2.23 民団新聞)