掲載日 : [2006-03-29] 照会数 : 8023
大阪府外教 創作ミュージカルで在日を激励
[ 金智石さん(奥)の演出で練習に励む教員 ]
「違いを豊かさに」 6月に公演へ
【大阪】「違いを豊かさに」のメッセージを創作ミュージカルに託し、大阪府在日外国人教育研究協議会(府外教)のメンバーが6月24日、泉佐野市で開かれる府外教の第14回研究集会の全体会文化公演で初めての舞台に立つ。
ミュージカルのタイトルは「1ST(ファースト)」(金智石さん作・演出)。公募に応じた教職員14人が演じる。
本格的な練習は2月4日、府立桃谷高等学校で始まった。ヒップホップの軽快なリズムが響くなか、慣れないダンスに汗を流し、韓国語入りのセリフに挑んでいる。
出演は在日4世の高校生、「金亜耶」。おじいちゃんが可愛い初曾孫の行く末を案じ、韓国語で読んでも日本語で読んでも同じ名前になるようにとつけた。これは韓国語の〞アーヤ‐オーヨー〟の冒頭からとった。この名前は曾祖父が「生まれたばかりの亜耶に贈った「1ST」だった。
しかし、思春期を迎えた高校生の亜耶の心の中にはチャンゴのリズムとセットンの色彩の好きな「アタシ1」と、俳句と陶芸にはまっている「アタシ2」が交互に表れ、亜耶を悩ませる。
この心のなかの葛藤を解消する役回りを担うのがタイやベトナム、ブラジル、中国、ロシア、アラブ、アメリカといったさまざまな文化的な背景とルーツを持つもう一つの「アタシ」たち。亜耶はありのままの自分を受け入れようとし、初めて心の葛藤から解き放たれる。
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金智石さん作・演出
金智石さん(43)=大阪市中央区=は和歌山生まれの在日2世。現在は韓日バイリンガルで演劇活動を展開するKJ‐netを主宰している。府外教の関係者が3年前、全国演劇会で金さんに出会って感動し、今回のプロデュースを依頼した。金さんは公募に応じた14人全員と面接し、教師一人ひとりの個性と能力を引き出せる役柄を与えた。練習は毎月2回、土曜日の午後から行っている。
府外教の研究集会は6月24日、全体会は午前10時から泉佐野市・泉の森ホールで。金さんは記念講演も担う。引き続き午後2時から泉佐野市立中央小学校で分科会が開かれる。
(2006.3.29 民団新聞)