掲載日 : [2006-07-24] 照会数 : 6160
平和、教育の大切さを 劇団前進座「銃口」上演
[ 金俊明が北森竜太を命がけで助ける迫力のシーン ]
8月東京
故三浦綾子の原作を舞台化した劇団前進座の創立75周年記念公演「銃口」(山口誓志、田島栄:脚色、十島英明:演出)が8月13日、東京・台東区の浅草公会堂で上演される。
三浦綾子は1939年、16歳で小学校の教壇に立ったが敗戦後、皇国民教育の過ちを悔いて、7年間の教師生活に終止符を打った。後期に発表された長編小説「銃口」では、昭和初期から戦後までの昭和という時代を背景に、主人公の北森竜太が再び教師の道に進む姿を通して平和への思いや、教育の大切さを訴えている。
前進座は同作品を03年に初演。その後各地で巡演を続けてきた。原作に基づき、小学校時代の北森を描くとともに、エピソードを一つひとつ丁寧に追ったことについて山口誓志さんは、「一番大事なのは小学校のときに北森が作文に天皇が亡くなったときの正直な気持ちを書いたら教師に怒られたという心の傷。のちに綴り方教育をしたり、戦後、教壇に復帰した大事な引き金になったから」だという。
舞台では俳優たちが、子どもを声で演じるコロス(古代ギリシャ劇の合唱隊)を用いて時間の経過を表現した。また朝鮮の抗日分子(パルチザン)の隊長になった金俊明が、満州・朝鮮の国境近くで再会した北森を命がけで助け、昔の恩返しをするという場面では、朝鮮人役の俳優たちが朝鮮語で演じることで説得力をもたせている。山口さんは「人間と歴史の歩みを知って、戦争というものを身近なものとしてとらえてほしい」と話す。
開演14時。A席5500円、B席3000円。申し込み・問い合わせは前進座全国事務所(℡0422・49・2633)。
(2006.7.24 民団新聞)