掲載日 : [2006-07-24] 照会数 : 7747
在日同胞男性コーラスグループ「サナイ合唱団」 歌で心もリフレッシュ
[ 「ウリマルをサランヘ」公演で歌う団員たち ]
交流・福祉など視野に活動
在日同胞男性で構成されるコーラスグループの「サナイ合唱団」(文友平団長)。大阪市生野区の通称、御幸森コリアタウンの一角にある生野西朝鮮人会館を拠点に2001年から、毎週1回の練習を積み重ねてきた。歌うことが何よりも好きだと話す団員たち。2日には、在日本朝鮮文学芸術家同盟・大阪支部演劇口演部主催の民族教育チャリティー公演に友情出演し、美しいハーモニーを披露した。
毎週金曜日、サナイ合唱団の練習は行われている。民団、総連系同胞あわせた団員14人の平均年齢は55歳。最年少は38歳の韓哲洙さん、最年長は68歳の梁用直さんだ。
生業を持つ団員たちが顔を揃えるのは週1回。仕事が一段落した夕刻から1時間半の練習に励む。これまで練習を1回も欠くことなく続けてきた。発声練習では団員の一人、崔太成さん(60)がピアノを担当する。
「オホホホー」「アーオー」「エエーイイ」。全員、発声練習だからといって決して手は抜かない。皆、真剣な表情だ。たっぷり30分をかけた後、本格的な歌の練習に入った。これまでに韓日の童謡をはじめ、演歌、韓国歌曲、そして「チャングムの誓い」主題歌「オナラ」など、バラエティーに富む30曲を歌ってきた。
同団発足のきっかけは、崔さんが20歳の時に韓国歌曲の第一人者、呉鉉明さんの歌を大阪で初めて聴いたときにさかのぼる。「今も心に残っているほど感動した」。いつか、呉さんと共演したいという夢を持ち続けてきたという崔さんは「歌うことが好きでカラオケに通っていた」という文団長をはじめ、知り合いに呼びかけて団員を募った。
崔さんの長年の夢が叶ったのは昨年11月のこと。大阪の教会でのコンサートで、呉さんとの共演の機会を得た。さらに今年5月には、大阪で行われた呉さんの韓国歌曲のレッスンを受けることもできた。合唱団名の「サナイ」とは、韓国語で「男の中の男」という意味。「呉さんはこの名前が気に入っている」と崔さんは嬉しそうに話す。
2日に大阪府立図書館ライティーホールで開催された、在日本朝鮮文学芸術家同盟・大阪支部演劇口演部主催の民族教育チャリティー公演企画「ウリマルをサランヘ」に友情出演し、韓国歌曲「船頭の歌」「稲刈りの時」を披露。心地よい歌声が会場を包んだ。
同団では「歌を歌って民族のアイデンティティーを養う」ことを目的にしている。韓国歌曲を通して言葉を覚えながら民族的情緒も培える。さらには歴史の学習にもつながっていくそうだ。若い同胞たちの入団にも期待を寄せている。
今後、地域の共生にも役立てたいと、日本人市民の参加も大歓迎だという。さらにほかの地域で活動する合唱団との交流事業や、福祉活動の一環として、病院や福祉施設を訪問するなど、活動の拡大を視野に入れている。
歌うことで、「喘息の良薬、発作から解放された」「定年後の人生に生きる勇気をもらった」「心もいきいきしている」と、団員たちは目を輝かせながら話している。
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「サナイ合唱団」に関心のある方は、文友平団長(℡06・6712・3712)または(携帯090・7117・2978)、崔太成さん(携帯090・4292・2770)まで。
(2006.7.24 民団新聞)