掲載日 : [2006-10-18] 照会数 : 6381
韓日友情の「百済門」竣工 王仁博士ゆかりの史蹟を再整備
[ 完成した「百済門」を入り王仁墓に向かう関係者 ]
【大阪】約1600年前に百済から日本に渡来し、漢字(千字文)と儒教を伝えた王仁(ワンイン/わに)博士の墓地とされる伝王仁墓=枚方市藤阪東町、大阪府指定史蹟=の入り口に韓国の伝統建築様式に則った記念建造物「百済門」が韓日両国の有志の協力で完成した。修学旅行などで大阪入りする若い学生たちが訪れ、王仁博士の善隣友好の精神を再認識する場になればと、関係者は期待している。
王仁LCなどが資金協力 大阪府に寄贈
「百済門」は高さ5㍍幅6㍍の瓦屋根の韓屋様式。屋根を支える直径30㌢の丸太8本には目にも鮮やかな丹青の彩色が施されている。木材や機材は韓国から運び込み、石工、木工、屋根、壁、瓦といった専門の宮大工ら10人が全南・霊岩郡にある王仁廟をイメージして建立した。
14日の除幕式には韓・日両国の建立委員会関係者ら200人余りが参列した。千字文がびっしり縫いつけられた手作りの緞帳がゆっくり引き落とされ、目の覚めるような百済門が勇姿を現すや、参列者の間から大きな拍手が広がった。関係者はそのまま百済門をくぐって王仁墓までおもむき、百済門完成を報告して拝礼を行った。
総工費は約2700万円。このうち韓国側は韓日文化親善協会(尹在明会長)や霊岩郡等を中心とする自治体・企業などが1700万円を支出。現場での基礎工事や礎石づくりなどに必要な残りの1000万円余りは、京都王仁ライオンズクラブ(LC)の初代会長を務めた金有作民団京都府本部団長が建立推進委員長を担い、東京・京都・宝塚の各王仁LCなどに協力を呼びかけて負担した。
京都王仁LC前会長の王寛一さんは「修学旅行でここを訪れる学生たちの教育の場になれば」と期待をかけていた。またある地元の主婦は「百済門ができてここもいままで以上ににぎやかになるでしょう。韓国で見たのと同じ建物がこの地域にできたなんて感慨深いです」と喜んでいた。
百済門はこの日、王仁博士の墓を管理する大阪府教育委員会に寄贈された。また、建立基金集めに奔走してきた金委員長と、建設現場で約1カ月間、宮大工と寝食を共にしながら労力支援してきた「王仁塚の環境を守る会」の吉留一夫会長には韓日文化協の尹会長から功労牌が贈られた。
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史蹟環境の整備国行政が関心を
吉留会長の話
百済門完成を契機に、王仁墓への日本国政府の関心が高まることを期待している。府の史蹟なのに府は長年放置し、史蹟は雑草に埋もれていた。環境整備は私たち民間のボランティア任せだった。ましてや史蹟の中の一部分は国有地です。ゆえに国が積極的に史蹟の環境整備をし、史蹟の維持をしてほしい。
(2006.10.18 民団新聞)